退会ユーザ @*******
06/08/23 20:14

その8 ウルルンの店へ

翌日、バスでパレルモへ向かい、
パレルモから列車に乗って17分のサンタフラヴィア下車。
歩いて10分ちょっとのポルティチェッロのホテルへ。
ウルルンに出た店をネット検索したときに、宿も近くに見つけておいたはずなので、
さっそくそのトラットリアを探しに出かけました。

小さな漁港なので、店はすぐに見つかりました。
1時ちょっと前だったので、開いてはいるものの客はまだまばら。
私たちのために、その店でただ1人だけ英語ができるらしきオニイサンが来てくれました。
でもごめんね、オニイサン、どっちも下手だけど食事処ではイタリア語のほうが得意なの。
イタリア語でお話させていただきました。
(帰国後録画を見たら、そのオニイサンは、フランコさんの三男でした。)

店の中の魚を見るかというので、もちろん見に行きました。
そこへ、テレビに登場したお父さん、フランコが出てきました。
思わずフランコね、テレビを見ましたよ、と声をかけたら、
ああ、テル(ウルルンに出た役者)が来たときのね、とにっこり。

店のもっと奥に連れて行ってくれて、
あの番組とは関係のない写真や寿司の写真、
賞状等の飾ってあるころを見せてくれました。
彼は、テレビで言っていたように、
料理コンテスト等でいろいろと受賞しているだけではなく、
日本の会社と組んで日本のレストランのなんちゃらフェアで
彼の料理を出したりしている人なのだと分かりました。

実は、別のサイトで、彼とは仕事を通じて友人であるという方と知り合い、
彼に会ったらよろしく伝えてくれと言われていたので、
そのことも伝えたら、やはり信頼できる人を知っているということで
ぐっと親しい態度で接してくれるようになりました。

このときには、ズラリと並んだ前菜の中から好きなものを好きなだけ自分で皿に取り、
そのあとマグロと小エビのカザレッチェ(断面がS字形のショートパスタ)を食べました。

私の取った前菜は、茄子のトマト煮、南瓜のマリネ、豆とセロリのサラダ、蛸のサラダ、
茸のマリネ、焼きズッキーニのマリネ、生マグロぶつ切りのマリネ、オリーブ(黒&緑)、
焼きペペローネのマリネなど。
オーソドックスなものが殆どですが、どれもきちんと作ってあり、
素材の味のよさがそのまま伝わってくる美味しさでした。

その中で、イタリアで初体験のものが南瓜のマリネと生マグロぶつ切りマリネ。
南瓜は、日本の南瓜と違って甘みがなく、
ザクザクとした食感で、これがビネガーの味によく合っていて意外な美味しさでした。
生マグロは、日本人好みの味。
でも日本ではマグロを酢で〆るなんてことは通常しませんから、
これまた驚きでした。イタリアの人は大丈夫なのかしらと思いつつ。

パスタは、もう文句なし。
茹で加減といい、ソースの味のしみ込み具合といい、そのソースの味加減といい。
とっても庶民的で、親しみやすいやさしい味でした。
友人は、同様の前菜と、インペパータ・ディ・コッツェを食べたのですが
前日にマルサーラで食べたものより、ずっと美味しかったです。
素材のよさを生かし、余計な味付けをしていないところが最高。
でも胡椒はちゃんと利いていて、きりっとしているのです。

ガス水と白ワイン1本もいただいたので、もうこれでお腹一杯。
セコンドはもともと飛ばすつもりでしたが
ドルチェすらも無しにして、カフェだけいただきました。

このお店、本当にすごい人気で、
私たちが食事をしている間にぞくぞくと客が入り、2時ごろには満席でした。
パレルモ辺りから車を飛ばしてくる人も多いようでした。

イメージで言うと、ポルティチェッロは、
東京から見て、横浜ぐらいの距離にある伊豆といったところ。
伊豆の漁港のような感じで、パレルモからとっても近いのですもの。
(普通列車で17分だから横浜より近いですね。普通しか停まらないけど)

  • いいね! 0
  • コメント 0件

0件のコメント