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06/08/23 20:05

その3 「一緒に食べましょう」

さて、3泊目の夕方、マレッティモ島へのミニクルーズから帰ってくると、
共有スペースが、イタリア人一族郎党で大賑わい。
数えてみると大人6人子供が5人もいます。
ゲゲゲ、2部屋にこれだけの大人数でどうやって泊まるのよ、
それに庭では、この宿のでっかいBBQコンロに炭を熾しているし、
共同キッチンは占拠されているし、私たちの夕飯はどうなるの…

案じつつ様子を見計らって、キッチンが落ち着いた頃に出て行き、
料理を始めようとしたら、一族郎党を仕切っているらしき貫禄のあるオバチャンが
「一緒に食べましょうよ。」と声をかけてくれたのです。
炭で魚を焼いているオジチャン(こんな書き方していますが、多分みんな年下)たちも、
食べるものはたくさんあるから、大丈夫と言ってくれました。

確かに、たいそう立派な体格の面々だけあって
魚も海老もパンもパスタもたっぷりありそうだし、
日本人2人増えても大勢に影響は無い感じ。
お言葉に甘えて、お呼ばれすることに。
彼らは、近くのマルサーラから遊びにきている人たちとのこと。

前菜はなく、まずはみんなでパスタ。
スパゲティ・ジェノヴェーゼでした。もちろんジェノヴェーゼ・ペーストはお手製。
大量のパスタを、人数分の使い捨て皿にばんばん取り分けて
貰った人からどんどん食べていいのでした。
適当に作って、適当に絡めた感じなのに、ちょうどいい塩分で
バジルの香りが爽やかでした。

それが終わると、テーブルにデーンデーンと大皿で置いてあるものを
何でも食べていいのでした。
(実は翌日の昼と夜もごちそうになったのですが、いつも必ず、
熱々のおかずができていようとも、先ずはパスタでした。
さすが、プリモというだけありますね。)

この日は、港であがったものを買ってきたらしいイサキのような魚の炭火焼き、
有頭海老を丸ごとフライパンで炒めたもの、
そして自分たちで海遊びしながら獲ってきたシッタカをニンニク、オリーブオイルで炒め、
イタリアンパセリを散らしたもの(美味しいけど、小さいので身を取り出すのが大変)と
これまた彼らが獲ってきた生うに!

生うには、パスタにするほどの量はないので、
二つに割った殻ごと食卓に出されたものを自分の皿に取って、
EXヴァージンオイルを少しいれてスプーンで混ぜ、
千切ったパンを浸して食べるのでした。
これが旨いのなんのって!!!
日本でもチャンスがあったら試してみたいと思いました。

この一族のパパ・ママたちは、皆さん立派な体格なのですが
子どもたちはみんなスリムで、特に十台半ばと思われる2人娘さんたちは、
とってもスタイルのいいすらりとした美人さん。
でもその2人の食べっぷりの見事さたるや、私も敵わないかもと感じるほど。
彼女たちの前の殻入れ用皿は、海老やうにの殻の山ができていきました。
彼女たちもゆくゆくは、ママたちと同じ体型に…と確信しましたね。
あ、私も彼女たちほどではないにせよ、食べましたよ、ちゃんと。
どれもシンプル・イズ・ベストの素材そのまんまの味が素晴らしいのです。

お腹一杯で、ご馳走様を言って部屋に戻ろうとしたら
まだフルーツもカフェもあるのよ、と引き止められ、
やっと食べることの忙しさも一段落してゆっくりとお話しました。
3組のご夫婦の組み合わせと名前、それぞれの子どもたちとその名前を教えてくれました。

覚えきれないので、手帳を持ってきて、
簡単な似顔絵を描きながら名前を書き入れていると
○○のは、お腹を描けば分かるわよ、
髪の毛は、ちょっとねとか
△△はメロン2つね(立派なバスとのこと)などと皆で茶化しあって
わいわいとそれは賑やかな一夜でした。

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