退会ユーザ @*******
06/08/23 20:03

その2 ファヴィニャーナの宿

さて、20分と言われたら30分はかかるだろうという読みは当たり、
30分後に行ってちょうど迎えに来た宿の人の車に乗り込みました。
チェントロから近いといいな、なんていう私たちの願いはむなしく、
車はチェントロからどんどん遠ざかり、あとで歩いたら25分もかかる場所でした。

案内された部屋は、物置を宿泊できるように改造したような粗末なもの。
天井は低く、窓が1つ(網戸ではなく網が貼り付けてある)、入り口ドアは木と網戸の二重。
トイレ、シャワーは専用であるもののすぐそばの別棟。
もちろん冷房はなし。タオルもなし。
ベッドはダブル。(イタリア人は、同性同士でもけっこう平気で寝るのです。
私と友人も慣れてはいますが、できれば別々がいいのは当然)
そして一番がっかりしたのはテレビもないこと。
・・・
(私たちは、ここを飼育小屋と命名しました。)

ま、こんなこともあるかと、
タオルも旅行用の薄手ではあるものの大小持っていましたし、
海用のビーサンもあったので、バスタオルや足拭きタオルがなくても大丈夫でした。
シャワーはお湯の出もよく、トイレも気持ちよく流れました。

幸いなことに7月の猛暑は過ぎ去り、
昼は30度弱、夜は20度前後の日々が続いたので
暑くて眠れないということもありませんでした。
夜は爽やかな風が吹き、毎日星がきれいに見えました。

この貸し部屋は3室あり、キッチンは共同で冷蔵庫も共同でしたが、
初日は明日で帰るという親子3人のみ、翌日は私たちだけ、
その翌日から2日は満室でしたがその後また私たちだけでしたので
ほとんど問題はありませんでした。

ダイニングスペースも共同でしたが、屋根があるだけで風通しのよい広い場所。
専用であっても狭いところよりは、ずっとよかったです。

さらに、庭には小さな菜園があり、プチトマト、イタリアンパセリ、
バジル、茄子、ピーマンが植えてあり、
葡萄の木、無花果の木、洋梨の木まであったのです。
あいにく洋梨はまだ熟しておらず、
葡萄は、白いカビのようなものがついていたのですが
イチヂクは、生ハムと一緒にいただきましたし
野菜は、必要に応じて採って、料理に使いました。
プチトマトは、予め摘んで冷やしておき、毎日のように食べました。

というわけで、初めは、宿を替えようかと思いもしましたが
鍵は、門と部屋の2重で安心感もありましたし、
部屋が狭いことは、その他の共用スペースが広かったことで補われ、
キッチングッズが充実していたことや、菜園の充実度もあって、
住めば都になってしまったのでした。

宿の門を出れば、道を隔てて美しい入り江。
岩がごつごつの間に小さなビーチがちょこちょことあり、
みんな思い思いに、マイパラソル、マイチェア、マイタオルを広げて
海水浴や日光浴を楽しんでいます。
この島には美しい入り江がたくさんあり、海水は、それはそれはクリア。
照りつけるシチリアの太陽に、青くきらきらと輝いています。

ああ、夏のイタリアでビーチ暮らしのない旅は、考えられなくなってしまった私。
それも、貸しパラソルやビーチベッドが整っているところよりも
自分で見つけたマイビーチで泳ぐのが心地よい・・・
ここでの6泊で、本当にリフレッシュできました。

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