春先の尾根の上で風に吹かれて

ふもとの雪はもう消えているのに

ここはまだ丈余の雪の世界

風ときらめく太陽の光の世界

青い空には大きな雲が浮かび

ゆっくりその影が雪原をすべってゆく

みにくき生き物の存在はここでは許されないのか

私は腰を下ろして静かに世界を眺める

気がつけば

風も日の光もわが身を通り抜け

無の世界に私をいざなう

はるかかなたに雪崩のとどろき

ようやくに訪れた春の足音 

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2件のコメント

  • 春の感

    森羅のどこを切ってもエネルギーが、ぽたぽたと滴るような
    そんな、日本の山野の春が恋しくなってしまいます。

    生きている自分の波動も春にシンクロナイズするんでしょう。

    「回春」という言葉は云い得て妙ですね。

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  • (◎_◎;) アメンボアンチャン登場?

    ようやくに訪れた春の足音 

    アメンボアンチャン飛び起き

    山から下る小川の橋の袂

    アメンボジョーちゃん引っ掛ける

    さぁ、これからが『トタン屋根の上のアメンボ』

    梅雨空曇りて、夏の訪れを告げる

    気が付けば、アメンボジョーちゃん

    隣のアメンボ青年に片言で話しかけ

    我一人ぼっちと涙を拭き

    夢から醒めたら、マダムぼうふらの呼ぶ声だった

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    タッチ

    クマさんって ストレートにヒトが好きなんですね。うらやましいです。 

    旅の感覚の話をしますが、□、味覚は毎日のことですけど
    嗅覚、聴覚、触覚となるにつれ、意識を心がけねば鈍ってしまいますね。
    私はやは肌も嫌いではありませんが、時折、しかし無性に外気に触れたくなります。

    ニューイングランドの田舎街の雪道をキュッキュッと雪を踏みながら
    した散歩。 とりたててどうって訳ではないのですが
    そんなことが私にとっては旅のいい思い出です。

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