22/06/24 17:52

Re: パリ シャルルドゴール空港での帰国便前のPCR検査を受けたことがある方

お気持ちは凄くわかります。

結論ですが、在仏日本大使館サイトにある
厚生労働省が定めるフォーマットに基づく新型コロナウイルス検査証明書を取得できる検査機関リスト(パリ市を含むイル・ド・フランス地域圏)
に載っている機関で検査を受けるべきでしょう。

ここには空港はありません。
空港でも検査は有料でしてくれますが(迅速PCRしかあり得ず、50+20ユーロ)、日本向けフォーマットでないと、書類不備になり、恐らく、CDG発の航空機には乗せてくれないと思います。国のフォーマットでなくても良いのですが、(1)氏名(2)生年月日(3)検査法(有効な検査方法を参照)(4)採取検体(有効な検体を参照) (5)検体採取日時(6)検査結果(7)医療機関名 (8)交付年月日が全てクリアーされなくてはなりません。このかたは空港ではないものの、日本の基準に合わないので空港で足止めをくらったかたです。空港サイトには、大変混むので時間の余裕をみておけとかはあるのですが、抗原検査ではないので(3)はまず大丈夫ですが、(4)に関しては不明です。恐らく、抗原検査もRapid、すなわち定性検査なので、これは没でしょう。
toyokeizai.net/articles/-/538306?page=4

これとは別の問題がとりわけ空港検査にあります。欧州に関しては、
www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/covid-19-testing
Data on testing for COVID-19 by week and country
Download the data:のエクセルファイルなので、A(オーストリア)からフランスまで下げて行くと、2022年W24(24週目)の全国で検査数は130万で陽性者は30万人。陽性率が23%。
他国も少ないところで10%で20%程度が多いことがわかります。要するに、無症状でも搭乗直前で陽性になれば、飛行機には絶対乗れない。これが前日や前々日なら、心の準備や対応ができますが、直前になったらパニックを起こすだけです。

直接関係ないが、ドイツのデータが凄い。
W05なので今年の2月初旬は、検査数は260万で陽性者数が130万人。陽性率50%。この傾向は現時点(W23)でも同じで、検査数は62万で陽性者は31万人。陽性率は53%です。

一方、東京では
stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/en/cards/positive-rate/
Positivity rate in testing 11.4 %
No. as of Jun 22, 2022(Calculated based on the 7-day moving average)
People tested 9,829.0 peopleなので、相当少ない。これまでの経験上、感染者が急拡大し、マスコミが騒ぐとPCR検査に殺到するので、PCR陽性者≒感染者も急増します。

ここに、日本と欧州(米国も入るし、少なくないアジアも同じ)とのCovid-19に対する今の考え方および政策の違いが大きく関係してきます。日本でも最近はニュースにすらならなくなりましたが、感染者は決して少なくない。しかし、一部の国(多分、英国などはほとんどの国民が感染してしまい、多少の変異があっても当分は感染しないのでしょう)を除き、半端ではない感染が今でも続いているのです。しかし、すでに2年以上厳しい対応が続き、これ以上持たないと観念し、緩和策に舵を切ったのです。過去の書き込みをみましたが、最近になり、欧州関係の書き込みが増えてきたのがその証拠です。一方で、日本はまだ半鎖国状態で、入国には陰性証明が必須です。これを指摘する人は見かけないのですが、このままで今後必ず大きな問題が生じます。検査する要因はわからないのでこれを無視すれば、今のフランスでPCR検査すれば1/4程の人が陽性と診断されます。オミクロン株は90%が軽症か無症状と言われるので、多分、無作為検査でも同じくらいの陽性率でしょう。一時期言われた人種差は少なくとも感染要因には無関係の筈なので、日本人が欧州で現地の人と同じ行動をすれば、現地の人と同じく感染するでしょう。むしろ、気温30度を超えても外でマスクをする日本人と違い、容赦なしにノーガードで対応してくれるため、感染を避けるのは困難でしょう。しかし、感染しても騒がず普通の生活をする道を彼らは選んだのです。一方、日本政府は建前状感染者入国阻止を今でも掲げているので、日本入国時72時間前では、日本政府の許しが得られなくなる可能性が高くなるのです。

欧米(アジアの少なくない国)と日本との考え方の違いがこのままで大きな問題に発展することを危惧します。

何年降りかで覗きました。やはり、なくなってはいませんでしたが、やはり閑古鳥。生き残っていただけで驚きです。

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1件のコメント

  • 22/06/24 21:36

    お久しぶりです!!!

     コロナ渦前にいろいろとお返事いただき、お世話になっていました!本当に懐かしいです!私も久しぶりに開きました。
     今回も詳しいお返事ありがとうございます。

     JORGEさんのお返事を拝見するまでは、帰国便に乗るための陰性証明を自力でとれるかどうかの不安の方が大きかったのですが、確かに帰国前に陽性になる可能性は日本国内よりずっと高いですよね。そうなったら、航空券キャンセル、日程変更、仕事は?等々、大変なことに。そこまでのリスクを冒してまで行って、以前のように楽しく旅行を満喫できるかどうか。やはりまだ踏み切れません。
     JORGEさんはもう海外旅行を再開されたのですか?もしそうなら、また情報をよろしくお願いいたします。

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    22/06/25 08:27

    今後帰国難民が出る可能性

    こちらこそ、お久しぶりです。

    上記のことを自分自身に振る掛かる可能性を含め懸念しています。このような制度になり、誰も問題点を指摘しないのは、現実に基づいた決定ではなく、まだ個人観光客が少ないからでしょう。オミクロンの感染爆発直前には、検査を受けて無事出国できた人が次々と(確か半分近く)空港検疫で陽性者と判断されました。これも未解明の問題で、現地と日本との検査様式や態勢の違いなのか、SARS-CoV-2は増殖速度が遅くても現地で72時間潜伏期があれば、日本到着時にはRNAが十分検出域に達しているだけとは思いますが、あまりにも多すぎる。それでも、隔離はあるものの日本の地を踏み入れることができたのです。また、現地で陽性判定で足止めを喰らっても、ほとんどが在住者か企業負担での派遣者なので、個人的負担は少なかったし、そもそも絶対数が少ないし、国内が大変で誰も気に留めない。

    それでも、今年の春前までは、日本入国には半日覚悟が必要で、成田周辺に住んでいるか、企業が車を手配してくれない人は帰国しても帰宅できない状態からすれば、漸く観光客が国外に出られる環境ができただけでも御の字なのは確かです。個人的には、帰国に必要な陰性検査は、相手国がここまで緩和した以上、同じレベルにすべきと思います。ただし、緩和はあくまで社会や経済を正常に活動させるのが目的で、オミクロンとなっても普通カゼコロナレベルとは決して言えず、SARS-CoV-2の本質やCovid-19の怖さが十分には解明されていないのに、手放しで自由を謳歌して良いのかは別の問題だと思います。

    現地での感染可能性ですが、実は、鎖国直前に行っていたのがタイです。当時のバンコクは日本とは比較にならないくらい規制が厳しく、公共交通機関でのマスク着用義務は当然で、公共交通機関利用制限や、施設に入るときには爆破事件のときよりも厳しい入口チェックがありました。驚いたのは欧米人のほとんどがN95マスクで、しかも排気弁付き(今では呼吸器感染症にはこれを使ってはいけないとされています)を使用。N95(排気弁なし)の備蓄があったので、私もそれを着けて行動しました。しかし、炎天下35度近い中、それを装着して外に出た途端に体温があがり、見事に検温に引っかかりました。面白いのはその時生姜湯を貰い、少し休んだら体温は下がりました。マスクに関しては、当初の予想通り、N95ならウイルス排出はほぼ完全に、吸い込みも5-10%t程度まで抑えますが、サージカルマスクでは吸い込み阻止は不十分です。日本なら、今でもほとんどの人がマスクで防御して、少なくとも排出は大声で話さない限り(これは公共交通機関で平気でやる人は少なくない)かなり阻止できますが、吸い込み阻止はあまり期待できません。2020年はじめまでの欧州ではマスク着用には勇気が必要でした。その後、マスクは市民権を得ましたが、今ではほとんどしないので、ウイルスを貰う可能性は低くない、むしろ、かなり高いと思われます。

    ですから、現地検査は出発の72時間ギリギリで、万が一陽性になったときに備えておくしか、現時点では方法はないと思われます。もう少し待てば、元通りにはなるでしょうが、その時には、日本円がさらに暴落していて、これに燃料費高騰と人件費高騰が嵩み、エアラインの経営改善にための価格上昇(機材などを減らしたはずなので、激安料金は廃止し適正価格に修正)などがあり、日本人は海外には行けず、円安目当てに殺到する外国人観光客を横目でみることになる可能性は決して少なくないかも知れません。