20/02/26 08:54

船での対応

ダイヤモンド・プリンセスでの感染拡大をきちんと検証することは、今後の対策には必ず大きく貢献はします。随分前に、乗客の乗船記録と船内情報(船室や同行者構成と船内での活動)データと感染状況とを照らし合わせれば、今回のウイルスの感染の本質がかなりわかるだろうと書いたのですが、実は、まともなデータが存在していないことがわかりました。それに、停泊=隔離後の感染拡大は、明らかに船側の問題が大きく影響しているのは紛れもない事実でしょう。本来なら、地上のホテルと大差ない、場合によってはそれ以上の環境なので、しっかりと対策を講じていたら、このような惨事にはならなかった筈。

運が悪かったというか、逆に今回のウイルスが賢いのは、表向きはただの善人と言うか普通の人で、裏の顔が悪人または悪魔。ほとんどの人は表の顔だけしか知らずに別れていまい、危険視しなかったため、集団に簡単に溶け込んでしまった。しかし、時々悪さをし、その被害にあった人が出ることで漸く正体が判明する。まさかとは思いますが、専門家が、見た目健康なために気を抜いて対応してしまったのが原因なのか。でも、他に考え付かないのです。

ある番組で専門家が、「例えは悪いが濁った水が清流(この辺りは私が改変しています)に流れるのは問題だが、濁流なら単に薄まるだけ」と言っていたのは、確かに表現は誤解を与えるし、乗船客には辛いことですが、当たっていると思います。すでに、国内は至るところで感染が起きているのです。対応を間違えば、武漢やダイヤモンド・プリンセスになるというのが、今の世界の共通認識なのだと思います。

ただし、対策の正解がなんであるかはわかりません。精々船での感染伝播だった前世紀初めまでと、航空機で数時間から半日程度で運ばれる今とは大違いなのです。これに、欧州ではEUとシェンゲン協定が凶と出るか吉と出るか。人類の歴史を振り返ったときに、2020年が転換期だった・・・という可能性も否定できないと思っています。本当は、2009年の新型インフルエンザのような結末を期待したかったのですが、それは最早不可能。SARSよりも相当悪影響を与えるのは間違いないことです。

昨日出された指針は、単にお願いや助言程度で、むしろ当たり前過ぎること。中国はもちろん、イタリアの対応が正しいか否かはわかりませんが、強制力のある具体的な制限なり対応をきちんとすべきだったと思います。どのようなものは開催させない、公的行事は原則中止とか、公的機関で、医療とは関係ないところは休みにするとか、逆に関係するとこは臨戦態勢で週末休みなしで開けるとか。学校もしかりでしょう。特に医療機関への対応は急務で、病院に飛び込ませない、院内感染をさせない、一方で重症者を出さない、他の疾病で医療が必要な人を犠牲にさせないなどの対策を直ぐに講じるべきなのです。

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