20/02/19 21:31

普通のカゼが突然命を奪う肺炎になる

これが今月になってわかったことで、ときすでに遅しの感がありますが、感染経路がわからない患者が各地で出てきた時点で、それが明らかになりました。

コロナウイルスはもともとヒトのカゼの数割を占めるありふれた感染症を引き起こすウイルスでした。これが免疫力が極めて高いとされているコウモリで生き延びているうちに凶暴化したのが恐らくSARSでしょう。それまでのカゼコロナウイルスは精々鼻道か気道上皮だったのが、はいに まで到達、寧ろ肺を好むようになった。ですから、感染者は短い潜伏期で重症化し、そのうちの10%は医療関係者の必須の努力にもかかわらずなくなったのです。世間では、SARSほど危険ではないと言って、深刻な被害にはならないだろうと言う人がいますが、あくまで個人的見解ですが、軽症や無症状の感染者が多いことが却って感染を拡げると思います。SARSの場合は、感染ルートが全て解明され、封じ込めにも成功したのですが、今回のものはその域をとうに超えています。

和歌山の医師の家族のお子さんは恐らく無症状。クルーズ船のケースでは夫婦で感染し、旦那さんは重症で、奥様は無症状。たまたま、家族に発症者がいたから発覚しただけで、このようなケースはもちろん、ただのカゼ程度で回復するかたがほとんど(特に若年者)なのでしょう。最大の問題は特殊なケースで感染が発覚した場合は隔離されるのですが、それ以外では普通のカゼか健康そのもので動き回ることです。要するに、最大八割はただのカゼでしかないのが、残りの二割は、ただのカゼが5〜7日で突然重症化します。この突然の凶暴化のメカニズムがわからないのですが、受容体が関係することは間違いないでしょう。この受容体は血圧調節に関与する酵素なので、気道側ではなく、血管側にあるので、本来、この受容体が豊富に存在する心臓や血管に感染すれば心不全になり、今回の新型での感染者でも見られています。

普通のカゼがある割合で凶暴化するというのはこのように危険なのです。SARSの場合は強毒性であったがために、動ける数時間から半日で動いた結果、感染拡大したのですが、常に自由に動け、見た目健康な人が感染源となれば、普通の風邪のように封じ込めは無理で、少しの油断で感染するのです。

これも私論ですが、感染が止まらない状態になったら、重症者が発生したら最新医療で治す。そうでない人は自然治癒に委ねる。こうなる可能性はあり得ると思います。そうしないと、ただでさえ崩壊の危機にある医療が完全崩壊します。なんと言ってもマスクを買い占め、転売する国民(日本に限ったことではないのですが)なので。

クルーズ船に関しては、なぜ、国がきちんと介入しなかったのか。主催者には‘ノウハウがあるので、健康管理や拡散防止はきちんとなされていると思っていたのですが、少なくとも停泊命令を出した国(厚労省)は把握していて、改善を命令できる立場にあったはず。また、水際対策は2009年に失敗したのに、また同じことを繰り返してしまった。やはり、ちゃんとした専門家(税金でコネクティングルームを取るような役人は論外)に責任ある仕事をさせるべきでしょう。

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