19/12/29 20:18

4)ロカマドゥール Rocamadour (その2)

帰りはロカマドゥール・パディアック駅まで歩くつもりである。地図を見ると、約5kmある。

ロカマドゥールからはロカマドゥール・オスピタレの集落を経由して行くようなので、朝のうちに1kmの距離にあるロカマドゥール・オスピタレまで行って観光し、どこかの店で歩き出しの道を確認してから、ホテルに戻り(徒歩距離が長くなるが、この程度を苦にしていたら田舎は旅行できない)、リュックを担いで駅まで行くことにした。
ロカマドゥール・オスピタレまでは下の谷筋の道を行ったので、何度も折り返して進むが、ロカマドゥールの村が、崖にぴったり張り付いている様子がよく見える。

ロカマドゥール・オスピタレの土産屋で絵はがきを数枚買って、駅までの道を尋ねると、どこから来たのかとか、日本の話などの雑談をする。年配の女性店主の後ろに10歳ぐらいの少年がいて、レジ係のお手伝いをしているようだった。
その店のすぐ横の道を行けば、車が通るので注意は必要だけれど、別途、林の中の細い道もあるが、外国人には、ちょっと複雑な経路なので、広い道を行けば分かり易いとのことだった。

明後日コンク(Conques)に行くと言ったら、コンクはとても素晴らしいところで、是非堪能するといいという。ロカマドゥールの人が、コンクは素晴らしいと言うからには、ロカマドゥールとは違った良さがあるらしいと期待する。

ロカマドゥール・オスピタレはスペインのサンチャゴデコンポステーラまで巡礼に行く人が、途中病気で巡礼が続けられなくなったときに療養するための病院があったところだそうで、その建物跡が残っている。塀と、基礎石、建物が若干残っている程度である。

ホテルに戻ってリュックを取り、歩き出したが、この日の最高気温予想は32℃で、日差しがきつい。

40分ぐらい歩いて、道沿いに広い砂利の駐車場のようになっているところにさしかかると、向こうから車が来たので、駐車場の中によって歩くと、車も砂利の音をさせながら駐車場の方を通りだした。こっちへ行きたかったのかと思って道路の方に戻ろうとすると、私のすぐ横に車を停めて、中から年配女性が「ムシュー、駅に行くのですか?」と尋ねる。えっ、このあたりに知り合いはいないはずだが、と思ってよく見ると、今朝方、駅までの道筋を尋ねたお土産屋の女主人だった。
駅までなら車でもう少しだから乗せてあげましょう、という。
乗ると、レジにいたお孫さんらしい少年が、「ムシューは絵はがきを買ってくれた」と言っている。
車はUターンして、駅に向かい、まもなく着いた。

駅前にはホテルがあるが、尋ねると、カフェの営業はしていない、とのことだった。
隣は一棟貸しのホテルが二棟あるが、従業員が部屋の掃除中だった。建物はこの3棟のみで、周りは林か荒れ地である。このあたりには、歩いて行ける範囲にはカフェはないとのことだった。

グーグルマップのストリートビューにはタクシー会社の Taxi Pat の看板が見えていたが、駅前にはそのようなものは撤去されたらしく、タクシーの看板類は何もなかった。

この2日後にコンクに行ったが、村は昔のまま現代に残ったような感じで、古い家並みがしっとりと落ち着きを持っていたし、商店も多すぎず、「フランスの美しい村」のランクで言えば、上位に入ると思われた。
また、この村にある宝物館の、衣服に楕円形に磨いた昔の宝石をちりばめた、全体に金箔を貼った女性像も、オスカー・ワイルドの子供向け短編小説「幸福な王子」を思い出させてよかった。

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2件のコメント

  • 19/12/30 09:31

    コンク

    コンクは、変わらずの姿を残していて、素晴らしいですね。

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  • コンクというからには

    巡礼の町(コンク貝はサンジャックのシンボル 俺たちが普通にコンクというと(私ら米国西海岸はあまり言わないけど、 フロリダ特にキーウエスト)ほら貝みたいなやつだけど、サンジャックはホタテ貝みたいなやつ))かなと思ったらやっぱりですね。

    この前Uberの創設者が辞めたけど、Uberを考え付いたのはParisでタクシーがこなかったので腹を立てたからだといっているけど フランスのタクシー会社ウーバーにくわれているのかな?

    ありがとうございます。

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