19/07/05 01:46

三相交流電化の登山電車には、パンタグラフが2個必要

電化をする方式には、直流方式、単相交流方式、3相交流方式があります。前の2方式は、電線が2本で済みます。1本は架線・1本はレール。3相交流方式は、電線が3本要ります。だから、架線が2本・1本はレールです。
架線が2本あるので当然パンタグラフは左右2個要ります。3相交流方式で電化している鉄道は、スイスでは、ユングフラウ鉄道とゴルナーグラート鉄道の2つです。
3相交流方式のメリットは、下りにモーターを誘導発電機にして、位置エネルギーを3相交流にして架線に戻せることです。だいたい3台下ると2台上ると言います。デメリットは、3相モーターは2段階にしか回転速度を変えられないので、登山電車のように定速で走る電車はいいけれど、普通の電車では困ります。直流方式は、直流モーターの回転数の調節が出来るが、下りは、直流モーターで発電する電気を架線に戻すことが出来ないため、全部抵抗器で熱にして逃がします。だから、電気をたくさん喰う。しかし、最近は大電力の流せる半導体が出来、直流モーターで発電した直流電気も架線に戻すことが出来るようになりました。さらには性能のよい整流器が出来たので3相交流を整流して直流モーターを回し、下りは直流モーターから発電する直流の電気をインバータで3相交流にして架線に戻すこともできます。ユングフラウ鉄道とゴルナーグラート鉄道の新型は、直流モーター方式らしいです。

  • いいね! 0
  • コメント 1件

1件のコメント