Re: インド行ってきました。 ~その10 ガンガー観光~

第9日め:ガンジス河ボートツアー(&サールナート観光&またまた夜行)

 今日は早起きして、ボートからの日の出を拝む。冬の早朝なのでかなり冷え込む。薄手のウインドブレーカーを持っていったがかなり寒かった。
 河までの車の手配&ボートチャーター等はすべてホテルに頼んでおいた。実は妻は大学時代の友人(インド渡航暦あり)に、「ガンジス河のボートに乗って対岸に行くと、身ぐるみ剥がされ、向こうで物乞いをさせられて帰れなくなる。」と脅されていた。(彼はかなり横着なヤツだが、バラナシには行ったが怖くてボートには乗らなかったらしい。)というわけで、安心料としてここはすべてホテルでのチャーターとした。(ロンプラにもホテル以外のタクシーやリキシャーは信用できないなんて書いてあるし・・・。)かなり弱気である。
 ガンジスの夜明けは美しかった。しかし川の水は汚い。観光は水面を見るのではなく、遠くを見るに限る(笑)。寒いし汚いのに沐浴する人も結構いた。さすがに僕たちは見るだけにした。
ボートの漕ぎ手はなかなか親切で、色々説明してくれた。下船時にも金を要求しなかった。こういう人にはこちらからチップをはずみたくなるものである。下りたときに別の船の漕ぎ手が我々を日本人と見るや「彼(=我々のボートの漕ぎ手)は日本のガイドブックに写真が載っている。」と言ってきた。確かに「歩き方'05~'06版」のP192の写真のおじさんだった。
 ボートツアー後、ガートを少し歩いたり、黄金寺院と呼ばれる旧Vishwanath Templeへ行ったり、路地を散策した。ここではドライバーが別のガイドを呼んできた。このガイドもなかなか親切で説明も適切だったが、最後に「要らない」と言っているのに、「生地屋」に連れて行かれた。拉致されないようにかなり警戒心を持ち、出されたチャイにも口をつけず、売り込みの話もそこそこに切り上げて、何も買わずに脱出(笑)。
 このあたりのさじ加減は難しい。僕たちにとっては、事前情報で「バラナシ=危険」の構図ができていたので、気が気ではなかった。善良な生地屋だったかもしれない。でももしかすると、チャイに睡眠薬くらい入っていたかもしれない。かなり綿密な下調べをする派の僕たちはそういった警戒心から楽しみが半減していると批判される方もおられるとは思う。だから、旅は下調べせずに行き当たりばったりのほうが楽しいのだと。一方、何も下調べせずに行った人たちのぼられたとか危ない目に遭ったという書き込みを見るにつけ、僕たちはゾッとすることも事実である。まあ、これらは個人のスタンスの違いで自己責任といえばそれまでなんだろうが・・・。

 ところで話はそれるが、そこの地はぼられるとか危険であるとかいう情報が出回ると、観光客も減るだろうし、財布の紐が硬くなるだろうから、結局町全体として損をすると思う。それでも、悪徳と言われる連中は後を絶たない。インド旅行中、勝手にガイドをしてくる人の多さにも閉口した。ヤツ等は後で金を要求する。それがわかっているから、我々は無視をする。それでもしつこくついてくるヤツもいた。それでも無視したり、「一人にしてくれ」と言ったりすると、「無料だと言っているのに、なぜ無視するのだ?」としつこい。「最初はみんな無料と言っておきながら、後で金を要求するヤツばかりじゃないか?」と言っても「オレはそんなことはしない。信用しろ!」と。まあ、信用できるもんじゃないけど。一部には善良なガイドさんもおられるのだろうが・・・。
 本当にすべきことは、善良な人たちがそういった連中を排除することが大切だと思う(まあ無理だろうが・・・)。そうなれば、観光客も安心して足を運ぶだろうし・・・。現状では、反対に悪い連中が多すぎて、(本当にいたとしても)善良な人たちまで信用されずに、逆に善良なことをしていては正当な商売が成り立たなくなってしまいそうである。まさに、「悪貨が良貨を駆逐」してしまっているのである。残念でならない。とはいえ、悪徳がはびこる一因には観光客の無知もあり、そこに目を付ける連中がいることも事実なのだ。せいぜい、賢く振舞って悪いヤツらの口車に乗らないようにしたいものである。特に日本人観光客がアジアに行った場合、物価が安いために交渉のめんどくささもあいまって、言い値で済ませることが多いようだ。(だから日本人はカモだと思われて狙われる。)
 まあ、観光客相手だけではなく、またインド(やアジア)に限ったことでもなく、どこの国においても日常茶飯事なのだろうけど・・・。(実はこの旅行前に会社を辞めることは決めていたのだが、その理由が「僕が悪貨になることを強要されたから」なんです(涙)。きれい事だけでは世の中やっていけないことはわかっているつもりですが、さすがに我慢できなかった・・・。)

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