レポート

冬の旅・南イタリアとミラノ編

公開日 : 2006年01月09日
最終更新 :
退会ユーザ @*******

その1 プローチダ島の1

さて、フィレンツェでの滞在を終えて、南への移動です。
本当は、夏に立ち寄ったパラッツォ・アドリアーノのレストランで
部屋貸しもしているので、そこに滞在することにしていました。
ニュー・シネマ・パラダイスの広場のある町で
のどかな、居心地のよさそうな町だったので、
のんびり滞在して年明けをここで迎えたかったのです。
ところが、出発2日前に、お父さんの具合が悪くて、私を迎えられないと連絡があり、
急遽予定を変更することに。
(帰国後メールが入っていて、クリスマス・イヴにお亡くなりになったとのことで
本当に大変だったのだとわかりました。)

そこでパレルモまでのエアを現地でキャンセルし、
これまたのどかで大好きな島、ナポリ近郊のプローチダへ行くことにしました。
フィレンツェからナポリまでの直行のESは、ちょうどいい時間帯が満席で
ローマ乗換えになってしまいましたが、
とりあえず同日中にプローチダ島に到着。

宿は、友人が定宿にしているキッチン付きのレジデンス。
敷地内にはたわわにレモンやオレンジが実り、海の見える庭があり、
お天気がよければ、ほんとうに素晴らしいところです。
そう、お天気がよければ。

このレジデンス、船の着くマリーナ・グランデまで直線距離だと近いのに、
近道が無いために、歩くと15分ほどかかります。
スーパーマーケットまでも徒歩10分。

マリーナ・グランデや、歴史的地区のマリーナ・コリチェッラまで行かないと
飲食できる店も全くありません。
ちょっとたいへんかな・・・と思っていたら、この宿は出前を頼めるのでした。
私にとってイタリア初の出前!
着いた晩に早速チャレンジしてみましたよ。

昼は、移動の途中でパニーノ1つしか食べていなかったのでお腹ぺこぺこ。
というわけで、
コッツェ(ムール貝)のリングィーネ、
イカと小エビのフリット、
ミックス・サラダ  をオーダー
これ3品にパンが付いてきて、16.50ユーロ!
ワインは、レセプションで買えて、ローカルワインが1Lで5ユーロ。

届いた料理は、アルミ製の大きな使い捨て容器に入っていて、
量は店で食べるのと同じだけしっかりとあります。
みんないっぺんに届けられるので
日本式に、あっちをつまみ、こっちをつまみして食べられます。
パスタは、さすがに店で食べるほどのアル・デンテな歯ごたえはありませんが
リングィーネは、のびにくいのでそれなりに美味しく食べられる硬さです。
イカも小エビも上手に揚がっていて、サラダの味付けもちょうどよくて
ワインをちびちび、いやぐびぐびやりながら、楽しみました。

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9件のコメント

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/11 18:10

    Re: 冬の旅・南イタリアとミラノ編

     いつもながらの食前前に読めば尚のこと,お腹に応える
    リポート,ありがとうございました。

     ミラノ王宮は入れなかったようで残念。
    一点以外はイタリア在の作品なので又,眼に出来るかと。
    一昨年秋のナポリでの二十五点ものカラヴァッジォ展示に
    比べれば展示目的・企画も異なるようで・・・・・。
     ナポリ同様の展示は今後は望み薄かも。
     
     パレルモはお玉さんがらみの現代美術館へは
    行かれなかったのですか?

     モザイクもいいけど,再開なったパレルモ,サン・チータ礼拝堂へも
    次回はどうぞ! スタッコてんこもり壮観ですし,
    いつ又,閉鎖されるかしれませんので(笑)
    9時から13時まで。月~土。

     そうそう,海底トンネル列車の旅,
    あれは情緒ありますね。
      

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    退会ユーザ @*******
    06/01/12 06:59

    食べすぎが原因で・・・

    >パレルモはお玉さんがらみの現代美術館へは
    行かれなかったのですか?

    なにしろ1泊なのに、昼に食べすぎて、宿にチェックインしてからの一休みが
    気が付けば夕方でしたので・・・
    医院です、また行きますから。

    >再開なったパレルモ,サン・チータ礼拝堂へも
    次回はどうぞ! スタッコてんこもり壮観ですし,
    いつ又,閉鎖されるかしれませんので(笑)

    はい。閉鎖されないうちに早めに行きます。
    スタッコと言えば、夏に行ったウルビーノのドゥカーレ宮殿も見事でした。



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  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 19:02

    その9 ミラノ2

    翌日は、ワグネルの公設市場へ。
    チーズ等いろいろ買い込みました。

    私にとっての新製品は、ゴルゴンゾーラのチョコレート。
    チーズ屋さんのショーケースにあったのです。
    7個入りで14ユーロ!なんと1粒2ユーロも!!!
    でも、すっごく興味があって、購入。
    店のオヤジさん曰く、これは、ドルチェとして食べるんですよ、
    パッシートやソーテルヌなどの甘口デザートワインと合わせると抜群に美味しいから。

    買ってすぐに、近くのバールでカフェをし、1粒ずつ食べてみました。
    中は、ほとんどゴルゴンゾーラ。
    口に入れるとまず、ゴルゴンゾーラのあのカビの香り。
    そしてチーズの味と塩分、後から溶けてきたチョコの味。
    それらがだんだん口の中で渾然一体となって、お・い・し・い。ムフッ。
    後味が気持ちよく口に残り、1粒で15分ぐらい楽しめます。

    その後いくつか店をのぞき、昼にピッツァを食べて
    ローマへ向かうYongさんを見送り、一人王宮へ。
    「カラヴァッジョとヨーロッパ展」を見るためです。
    ところが切符の窓口にすごい行列。しかも、入場制限で窓口はちょっと閉鎖中。
    残り時間を考えると、無理と判断して止め、
    リナシェンテのバーゲンに切り替えました。
    ミラノのあるロンバルディア州は、前日の5日からセールが始まったのです。
    (テレビのニュースで、ナポリが2日から、次がロンバルディアで5日ラツィオは・・・
    とやっていました)

    すごい人・人・人・・・
    エレベーターのところでは事故が起きないように、店員が整理誘導しているほど。
    そういう場所はあまり好きじゃないので、よその店に行く気がせず、
    ワンフロアだけ見て、ホテルに戻り荷物を受け取って空港へ。
    これでこの冬の旅もおしまいです。
    最後まで読んでくださって有難うございました。
    誤字脱字、変換ミス等ご容赦を。

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    退会ユーザ @*******
    06/01/11 17:39

    シチリアも

    グラツィアさん、こんにちは。

    さて!と気をしっかり持って、読みました。
    ああ、やっぱり、おいしそうです。
    ついにシチリアもリスト入りです。

    冬も食材は豊富なのですね。


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  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 19:01

    その8 ミラノで最後のディナー

    ホテルで荷物を受け取って、バスで空港、夕方の便でミラノへ。

    最後にミラノで1泊するのは、買いたい食材があるからです。
    この掲示板の知り合い、Yongさんがちょうどイタリアに来ると言うので、
    一緒に1泊することに。

    ホテルに行ったら、パリから寝台列車で早朝着き、
    1日ミラノ観光やショッピングをしたYongさんが宿で待っていてくれて
    一緒に夕食に。

    イタリアでの本格な食事は初めてのYongさんと
    1人では食べられないものを食べに行くことにしました。
    多分「歩き方」にも出ていると思いますが、
    すでに何回か食事をし、味もホスピタリティも信頼できる「チンクエ・テッレ」へ。

    2人でアンティ・パスト・ミスト1つと、生牡蠣1皿(6個入り)。
    アンティ・パスト・ミストは、Yongさんが選んで入れてきました。
    ちょっと時間帯が遅かったので、いつもより種類は少なめでしたが、
    魚類も充実していてなかなか美味。
    牡蠣も、新鮮。

    そしてプリモに2人じゃないとオーダーできないオマール海老のルングィーネ。
    これに合わせて、カメリエーレに白ワインを選んでもらいました。
    オマールは、調理する前に、生きているのを見せに来てくれました。結構立派。

    出来上がってきたものは、新鮮なので、味噌のところが本当に美味しい!
    身も、締まっていて半身ずつとは言え、結構食べ手のある量で、セコンドはなくても大丈夫です。
    ハサミの部分が立派で、割りながら食べていたら、2人とも急に無口になってしまいました。
    ああ、やっぱり私は、魚介が好き・・・
    とろける表情で食べ終わりました。

    セコンドを食べていないので、ちゃんとドルチェの分の余裕はあります。
    ドルチェ食べるかいとやってきたカメリエーレに、にっこり笑ってもちろんと言うと、
    数々のドルチェが乗ったワゴンを引いてやってきました。
    一つずつこれは何、と説明してくれて、
    Yongさんが迷っていると、小さめに2種類でもOKだよ、と。
    Yongさんの目がキラリンと輝いたのは言うまでもありません。

    彼女がティラミスと、チョコレートのタルト、
    私は、パンナコッタにフルッティ・ディ・ボスコを乗せてもらいました。
    そして締めにカフェ。

    ここのカメリエーレのおじちゃんは、いつ来てもにこやかで
    感じがよくて、愛嬌もあり、とっても気持ちよく食事をさせてくれます。
    店主らしきおじさんも、あまりにこやかではありませんが、
    雰囲気はいい感じ。
    何回か行っているせいか、
    帰り際に、どうもありがとう、またいらっしゃい、と言う感じで握手されちゃいました。

    この店のお勘定が安かったんです。
    プリモが2人で36ユーロ、ワインが14ユーロこれだけで50ユーロになるのに、
    アンティパスト、ドルチェ、カフェそれぞれ2つ、
    それにコペルトと水を入れて、2人で64ユーロほど。
    どうしてもおまけしてくれたとしか思えないんです。
    お勘定は、随分大雑把に書いてありましたし、計算間違いとは思えない・・・
    美味しく、安く、大変気分のよい最後のディナーでした。

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    06/01/10 20:16

    Re: その8 ミラノで最後のディナー

    その節はお世話になりました。

    楽しげなお店でしたよね
    デザートはほんと、助かりました。
    1個だけって言われたら、あと30分くらい悩んでいたことでしょうw
    あの品揃えは反則です。
    アンティ・パスト・ミストみたいにちょっとずつ選べたら良いのに。。。


    でも今回の旅で思い知りました。
    海鮮と野菜がないと生きていけない。

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  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 18:57

    その7 パレルモ3

    朝は、たっぷり寝てしっかり食べてから外出。
    州立考古学博物館をじっくり見学。
    見終えてから、また市場へ行き、追加の買い物。
    そしてまだ食べたことの無い、パネッラ(ヒヨコマメを潰して揚げたもの)のパニーノを食べました。
    市場の中の、ちゃんとした店舗の揚げ物屋さんで。
    豆を潰したというより、粉を水溶きしたようなものの薄い揚物で
    ワンタンの皮を上げたような感じ。
    それが3、4枚挟んであるので油物に弱い人は、もたれるかも知れません。

    それから、隣でコーヒーを自家焙煎して売っている店があり、
    その焙煎機が古めかしくて素敵だったので、
    ブォンジョルノ、写真撮らせてもらってもいいですか?と中に入ると、
    店のオヤジさん、ちゃんとポーズを取ってくれました。
    ちょっとお話して、外へ。

    少し早めですが、昼食に。
    シチリアの最後に、ずらりと並ぶアンティパスティを好きなだけ取って食べたいと思い、
    その手の店を選びました。

    ずらりと並ぶアンティパスティは、定番のものがほとんどでしたが、
    ん?白菜か?玉葱か?と思う天ぷらのような揚物があり、
    じっくり見ると、どうもフィノッキオ(ういきょう)のような感じ。
    でも、今までサラダでしか食べたことがないので、訊いて見るとやはりそうでした。
    フィノッキオって加熱しても美味しいんだわ、と初めて知りました。

    プリモは、ズッキーニと小エビのカゼレッチェ(マカロニを2本つなげて捻ったようなパスタ)。
    セコンドは、スカロッピーネ・アル・マルサーラ。
    どちらもたいしたことはなかったので省略。
    ワイン・ハーフボトル。ガス水。
    ドルチェは、カッサータ・シチリアーナがあったのでいただきました。
    あま~いですが、なかなか美味しくできていて、最後に満足。

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  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 18:55

    その6 パレルモ市場近くのトラットリア

    その後、ドライトマトなどの食材を買い込んで、
    夏に入って気に入ったトラットリア、トトに入りました。
    まだ早くて、誰もお客さんがいません。

    タコとイカが十分過ぎるアンティパストになったので
    スパゲティ・マリナーラと魚介のフリットミスト、そして白ワインをオーダー。
    ここには、カラフもハーフボトルもないので1本。

    スパゲティが来て写真を撮り、フリットが来て写真を撮っていたら
    店の大きな息子が(ここは家族経営)、写真を撮っているの?
    あのシニョーレも撮ってやってよ、と後から入ってきたおじいちゃんを見ます。
    いいわよ、と言ったけど、常連らしきおじいちゃんは、
    いいよ、いいよと恥ずかしそうに言うので、
    じゃあ代わりにあなたを撮ってあげるといったら、息子は喜んでポーズを取ります。

    写真の出来を見せたら喜んで、日本人かと聞くので、そうだと言うと
    いきなりズボンの裾を上げて、これを見てくれと言うではありませんか。
    なんとかれの膝下には、カタカナで「ヴィンチェンツォ」と縦書きの刺青が。
    私がケラケラ笑って、その通りに読んで見せると、
    やっぱりちゃんと読めるんだね、とすごく嬉しそうでした。

    さて、先ほど写真を断ったおじいちゃん、
    朴訥な感じではありますが、雰囲気は悪くありません。
    目が合ったので、にっこり笑うと、
    突然、自分の皿のご馳走を、大き目の一口分切り分けてフォークに刺し
    席を立って私のところまで来ると黙って私の皿に乗せていきました。

    こんなことをイタリア人がするのか?とびっくりしましたが、
    とりあえずは、グラツィエといただきました。
    大きな魚の薄切りに生ハムとチーズを乗せてくるくると巻きパン粉をつけて揚げた、
    多分インヴォルティーニのフリットです。
    なかなか美味しくて、おじいちゃんにブォーノと言うと、
    そうだろう、と満足そうに頷いていました。

    さて、私のお皿ですが、スパゲティは魚介とプチトマトで普通に美味しい。
    (でも、友人が食べたパンチのきいた辛さのエビのスパゲティが食べたかったのに無かったのが残念)
    で、フリット・ミストの中身。ここのは、軽く粉をはたいただけのもの。
    魚そのものの味を楽しんでね、ということなのでしょう。
    イカ1杯分をリングにしたもの、鰯を開いて2匹、
    もうちょっと大きな、キスに煮た魚2匹、赤い小さな魚3匹、
    レタスと茹でたポテト、インゲン、レモンが添えられています。
    すっごい量。

    でも、平らげちゃったんです。はい、1人で。
    市場のタコも合わせたら、いやおじいちゃんから分けてもらった分も合わせたら
    我ながらすごい量・・・
    ワインも全部飲んじゃいました。
    日本で体重計に乗るのが怖い・・・

    宿に戻って、チェックイン。
    食べ疲れて一休み・・・と思ったら、二休みも三休みもしちゃって
    気が付けば5時。
    もうどこも観光に行く気がしないし、まだお腹がいっぱい。
    出かけるのを止めて、部屋でテレビを見て過ごすことに。
    結構面白いのをやっていたので、イタリア語の勉強がてら見ることにし、
    部屋で手持ちの食料で軽く食べることにしたのでした。
    (さすがに、8時過ぎたら、ちょっとお腹が空いてきたので・・・)

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    読んでるだけで満腹です(笑)

    グラツィアさん、おかえりなさい。
    いつものように満腹な旅を満喫して来られたのですね。

    私は前々回のイタリア旅行まで女友達と二人でしかイタリアに行ったことが無く、食べられる量が限られてて残念な思いをしてきたので、前回新婚旅行ではたくさん食べられる!と意気込んでました。

    で、プーリアにて。1日目オストゥーニで、プーリア料理名物の前菜盛りだくさん(しかも揚げ物たっぷり)にプリモも食べて死ぬほどお腹いっぱい、2日目レッチェにてこの日は前日の経験から前菜をパスしてプリモとセコンドのみ。
    がしかし、2日目の夜中に猛烈にお腹が痛くなり、思い切りお腹を壊してしまいました。
    ふだん日本で脂っこいものをほとんど口にしないため、胃腸がびっくりしてしまったみたいで。その次の日からは、回復して食べられてよかったですけど。
    だから、グラツィアさんの食日記を読んでると、お腹壊さないの!とうらやましい限りです(笑)私もとくべつ小食ではないんですけど。

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 18:53

    その5 パレルモの市場は楽し

    翌朝、鉄道で海岸沿いの道を走り、パレルモへ。
    宿は、まだチェックインの準備が出来ていなかったので、
    荷物を預け、前回行くことのできなかったバッラロの市場へ。
    野菜や魚介、肉、乾物やオリーブオイル漬けなどの食品屋がずらずらと並び、
    日本同様、喉を潰した魚屋のオッチャンの威勢のいい呼び声が響きます。

    味噌のように見える、トマトペーストを売っている店があり、
    味見をさせてもらったら、けっこう料理に使えそうな感じがしたので買いました。

    この市場は、食べさせてくるところは見当たらなかったので
    (時間が早すぎて、まだ屋台が出て来ていなかっただけ?)
    ヴッチリアの市場を見に行くことに。

    その途中、マルトラーナ教会に寄って、素晴らしいモザイクを見ました。
    帰国後、ちょうど発行されていた芸術新潮のシチリア特集に
    見てきたばかりのモザイクの数々が紹介されていて、なんだか嬉しくなりました。

    そしてちょうど昼頃ヴッチリアの市場に。
    夏に行ったときは、時間が遅すぎたのか、店は半分以上閉まり、
    食べさせてくれる屋台も見当たりませんでしたが、
    この日は市場の中のちょっとした広場に台を広げて、
    その場でタコやイカを茹でて食べさせている店がありました。

    う~ん・・・しばらく躊躇。
    大きなパリバケツにいくつも水を汲んで、それでお皿を洗っているし、
    そのお皿の水がよく切れていないし、衛生上はどうなのか?・・・
    でもねぇ、美味しそうに食べている現地の人たちを見ていたら、やはり我慢は無理。
    蛸を半身いただきました。
    茹で上げたものをサッサッサッと切ってレモンを搾るだけ。
    ああ、美味し~い。この歯ごたえ、タコの香り。

    と、私の隣に大きな墨イカをオーダーした人がいます。
    この墨イカ、茹で上げたものの誰も買わず、冷めかけてきたので
    店の人がこの知り合いの人に安く売ったもよう。
    ササッと切って上手に混ぜると、たちまちイカのイカ墨和えの出来上がり。
    美味しそう・・・
    一緒に店の人もつまんでいます。

    どうやら、私の美味しそう光線を隣のオッチャンが感じたらしく、
    味見するかい?と声をかけてくれました。
    迷わず、グラーツィエ! パクリ。
    うんま~~~いっ!!!
    茹で過ぎてなくて、身が半生状態でほのあったかく柔らかい。
    身自体の甘さをとても感じる茹で方です。
    それにイカ墨の甘さと香りが加わって、た、たまりません、日本酒ください!って感じ。

    ブ、ブオ~ニッシモ!!! と言ったら、
    オッチャン、もっと食えもっと食えと、2回も3回も勧めてくれます。
    勧められるままに、口が黒くなろうと何だろうと食べるんです、私は。
    だって本当においしいんだもの~。
    シチリア大好き、市場大好き!!! のひとときでした。

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  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 18:50

    チェファルー2

    そして再び町へ出て、駅と港を見てから昼食。
    午前中の散歩で目をつけていた店は休みらしく、となりの、海の見えるテラスのあるレストランへ。

    シチリアらしく、マッケローニ・フレスケ・コン・サルデ(いわし入り生マカロニ)
    そしてスカロッピーネ・アル・リモーネ(仔牛のソテー、レモン風味)をオーダー。
    そしてガス水とハーフボトルのワイン。

    普通に美味しいのですが、どうも店が観光ずれしている感じでいい雰囲気ではありません。
    それに、生マカロニと書いていながら、生ではなく乾燥のものでした。
    感想のものは、腰があって好きだから構わないのですが、
    どうせ分かりゃしないでしょ、的な感覚が嫌な感じ。
    やっぱり私は田舎が好き、と思ってしまいます。
    この時期でも、ドイツ語や英語圏の人たちやイタリア国内からの人たちが
    結構来ているほどのところですから仕方がないのでしょうけれど。

    さて、食後は、天気も良かったので岩山へ登ることにしました。
    だんだん小さくなる街を見下ろしながらゆっくりゆっくり。
    この時期でも、ブーゲンビリアやタンポポ、名も知らぬ白い花などが咲いていました。
    途中には5~8世紀頃第一の城門、第二の城門の址。
    そして、中腹にそれとは別の紀元前5~4世紀のディアナ神殿も。

    やっとたどり着いた岩山のてっぺんには城址。
    私が午前中に歩いた街の全貌が小さく見えます。そして海!
    そこまでは想像がつきましたが、その城壁に沿って歩くと、しばらく絶句・・・
    逆側のチェファルーの街や、ヨットがたくさん停泊しているマリーナ、
    私が前夜鉄道で通ってきた海岸線などがずっと遠くまで見渡せます。
    しかも光の関係で海の色が本当に青く、美しく。

    岩山登りの後でぶらぶら街を歩いて、ドゥオーモ広場でジェラートを1つ。
    カッサータ・シチリアーナとピスタチオの2種盛り。
    お昼を結構しっかり食べたので、夜は近くのピッツェリアで食べようと思ったのに、
    この散歩の途中で、「本日のスペシャル、魚のクスクス」と書いてある店をみつけてしまい、
    すっかり頭はクスクスモードに。

    部屋で一休みして、徒歩15分かかるクスクスの店まで食べに行きました。
    クスクスは結構ボリュームがあると思い、アンティパストもプリモも飛ばし、
    魚のクスクスとコントルノに焼き野菜ミックス(定番の茄子、ズッキーニ、ペペローネ)。
    ハーフボトルのワインとガス水。

    クスクスは、魚、小エビ、ちょっと大きいエビ(1匹)イカ、アサリの出汁が良く出たトマトソースのもの。
    その出汁をクスクスが全部吸い込んで、とっても美味しく仕上がっています。
    でも、予想通りすごい量なので、同じ味を食べ続けていると飽きてきます。
    そこで野菜を食べたり、ワインを飲んだり。
    こういうときは、ワインが飲める体質でよかった、と思ってしまいます。

    ここまでは美味しくて、満足だったのに、
    ドルチェにティラミスをオーダーしたら、市販のメーカーのティラミス・アイス。
    カップのまま出てきて、興醒め。
    やはりここも観光客をたくさんこなす店だったようで。

    10時頃、ぶらぶらと歩いて宿まで帰る道は、まだまだ宵の口と賑わい、
    クリスマスイルミネーションがキラキラと街中を飾り、とてもきれいでした。

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    退会ユーザ @*******
    06/01/11 11:25

    懐かしくて今写真出してみました。

    わたしは典型的なツアーで行ったので、どの町も分きざみのスケジュール。
    ところが、チェファルーは、何かの理由で3時間くらい居たのです。
    それで、わたしの大好きな「町をブラブラ」が出来ました。

    ニューシネマパラダイスって映画は知りませんが、
    小さい港見ました。海の底が全部見えるくらい透き通ってましたね。
    一応港だから深さ5mはあるんじゃないかと思いますけど。

    長い浜辺では、初夏だったので地元の人が泳いでましたよ。
    わたしたちは水着がスーツケースの中だったので足だけ水に入りました。
    グラツィアさんの宿泊されたお宿はあの辺だったのですね。

    わたしはドゥオーモ広場でお昼のサンドイッチとカプチーノコーヒー、
    浜辺沿いのお店でおやつのジェラートいただきました。

    ブラブラしながら、洗濯物いっぱいの窓とか、
    街角あちこちにあるキリストやマリア像、宗教画が飾ってあるドア、
    シチリア陶器に植えられたカラフルな花、
    古い石垣につたうツタ類の太い幹とか(藤なのかな)
    小さな三輪トラック(わたしが小さい時日本によくあった)、
    魚網を満載した小トラック、網を準備してる漁師、
    あげくのはてには、真っ赤な可愛い消火栓まで
    色々な写真があります。

    あの岩の上に紀元前5世紀の神殿と紀元後5世紀の城址があるなんて!
    写真みたら、ありますね。城址みえます。気がつきませんでした。
    あの岩をみた時、わたしも登ってみたかったのですよ。

    色々思い出させていただきました。
    ありがとう。

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/09 18:49

    その3 初メッシーナ海峡とチェファルー1

    プローチダで年明けを迎えて、2日にシチリア島のチェファルーまで行きました。
    列車でメッシーナ海峡を渡る大移動です。
    シチリアには3回行っていますが、列車で入るのはこれが初めて。

    午後1時40分過ぎのICに乗って、6時半ごろイタリア半島のつま先の位置、
    ヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅に着き
    列車が数両ずつ切り離されてフェリーの中に入って行きます。
    船の中に入ると、車外に出られるので、もちろん降りました。
    フェリーの中は、当たり前と言えば当たり前、線路がちゃんとあるのでした。
    デッキに出てみると、ヴィッラ・サン・ジョヴァンニの夜景とメッシーナの夜景両方が見えます。
    きれ~い!
    本当にこの海峡は狭いのですね。
    しばしのクルーズを楽しんでいると、メッシーナに着いてしまいました。

    列車は、ⅠCの旧いコンパートメントタイプで、6人がけに5人。
    初めは、それぞれ本を読んだり、雑誌のパズルをやったり、
    携帯のメールを楽しんだりしていましたが、
    何しろ長時間なので、いつのまにかみんなで話し始めていました。

    他の4人はパレルモの方たちで、年配のご夫婦は、年末年始をローマで過ごすのに
    奥さんの飛行機嫌いのため、延々と列車に乗っているのだとか。
    2人の青年もローマに遊びに行った帰りだそう。

    珍しい果物を見つけて買ってきたのよ、食べてみる?
    と、奥さんがみんなに配ったものは、ライチーでした。
    私が、これは中国の果物で、ライチーという名であり、冷凍物が日本でも買えると話したら驚いていました。
    お礼に、私が持っていた、リモンチェッロ味のビスコッティを配ったり、飴をもらったり、
    日本の話やパレルモの話、ローマの話などをしてあっという間に時間が経ちました。

    夜9時22分着のはずが、30分遅れでチェファルー着。
    この程度の遅れでは、何の車内放送もないのがイタリア。
    こういうときは、1つ手前の停車駅をきちんと確認して、自分の降車準備を早めにします。
    ひとまず今日中に着いてよかったと思ってしまう私の感覚もイタリア擦れ?

    翌日丸1日、この町を歩きました。

    この町に来た理由は、一番好きな映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の撮影に使われたシーンを訪ねること。
    まずは駅に行って、駅での別れのシーンを撮った場所探し。
    駅舎は、建て替えられたのでしょうか、映画の中の駅舎とは違います。
    でもホームの感じや線路の曲がり加減に面影が伺えます。
    頭の中で、あの映画のテーマ曲が流れ始めました。
    何度もホームを行き来して、端から端まで検証していたら、
    駅員さんに「パレルモに行くのかい?」と声をかけられ、
    いいえどこにも行きませんと答えたら、変な顔をされました。

    駅前に立つと、この町のシンボルとも言える大きな岩山がドーンとそびえています。
    岩山と海と明るいレンガ色の街・・・すごく素敵な取り合わせで、けっこう気に入っちゃいました。
    きっと夏はすごくいいだろうなぁ。

    中心部へ向かって歩きました。
    ほどなくクリスマスの音楽がかかっている野外バールの近くで可愛い子猫を見つけたので
    しゃがんで写真を撮っていたら、向こう側でオジチャンたちが、
    こっちにおいでって私を呼びます。
    行ってみると、子猫と同じ模様の大きな猫がいたので
    「マンマか?」ときくと、「お姉さんだよ」とのこと。
    私がその猫の喉をなでると、目を細め、首を傾げて嬉しそうです。
    その様子を見て、オジチャンたちも嬉しそう。

    また歩き始めて、ドゥオーモや美術館を見て、海辺へ。
    映画の野外上映シーンで使われた小さな港は、すぐに見つかりました。
    ここだ! 
    映画の中で客席になった部分には、車が何台もとまっていますが間違いありません。
    映画の「愛のテーマ」が自然に口をついて出てきました。

    しばし、座って眺めた後、海岸線を通って宿へ戻りました。
    結構長い砂浜があり、本当に夏はよさそうです。
    宿では、「ニュー・シネマ・・・」のDVDを見て、
    駅のシーン、野外上映のシーンと撮ってきた写真を比較しながら、位置関係を再度確認。

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    06/01/09 18:47

    その2 プローチダ島の年越し

    ここに3泊したので、中2日のんびりできたのですが、
    1日は、ときどき小雨が降るものの、ときおり日も差して
    それなりに散歩を楽しめましたが、あと1日は、しっかり雨。

    散歩の日は、大好きなマリーナ・コリチェッラの地区まで行きましたが
    島でいちばん美味しいレストランは、冬場は休みなのでした。
    仕方なく、マリーナ・グランデの開いているお店で
    蛸のサラダ、手長エビとカルチョーフィのリングィーネをいただきました。

    蛸のサラダは、予想通りの味。
    手長エビとカルチョーフィのリングィーネは、
    手長エビの出汁に、茹でたカルチョーフィを薄くスライスしたものを入れて味を出し、
    パスタを混ぜたもの。
    手長エビは大きめのが1匹だけでしたが、ちゃんと味が出ていて、けっこういけました。
    ドルチェは、レモンのタルト。これもまずまず。
    ワインは0.5L。

    雨の日は、ノートPCを持って行っていたので
    DVDで「イル・ポスティーノ」(この島で撮られた映画です)を見て撮影場所を確認したり、
    日記を書いたり、テレビを見たり、部屋でぐうたらしていました。
    ま、こんな日があってもいいかなと。
    食事もスーパーで買ってきた食材で部屋ごはん。

    今回買って気に入ったのが、ラーペ・ロッセ(赤かぶ)の茹でたものの真空パック。
    スライスしてすぐ食べられます。サラダに入れても美味。
    見かけはビーツに似ていますが、味は全く違います。
    日本の赤かぶとも味が違っていて、イタリアのはトウモロコシのような味。
    簡単に食べられ、野菜不足も補えて、今後部屋ご飯の友になりそうです。

    大晦日の夜は雨が上がりました。
    宿の人が、
    今夜11時半から、崖にある海の見える庭で小さなパーティーをやるからどうぞ、
    年明けと同時に対岸のナポリやポッツォーリの花火が見えるから、
    と誘ってくれたのです。

    行ってみると、ビスコッティやフルーツにワインが用意してありました。
    他のお客さんたちも、スプマンテやビスコッティ、花火などを持って来ていて、
    もう待ちきれずにあちこちからぼちぼちと上がる花火を見ながら
    あと何分?私の時計ではあと12分よ。あら、私のはあと8分よ。あら、私のは・・・
    みんなの時計が全部違っていて、
    でもたくさん花火が上がり始めたところで、スプマンテを開けて乾杯。

    「アウグーリ!」「ボナンノ!」と口々に言い合って、握手&バーチ(ほっぺにキス)。
    対岸の、島のように見える本土のそこら中から次々と花火が上がり、
    同じく島のマリーナ・グランデから上がる花火も見えます。
    みんなで「なんてきれいなの・・・」と何度も何度も言い合いながら眺めました。
    カップルが持ってきていた小さな花火をみんなに配り、手元でも花火が始まり、
    花火、花火、花火の年明け。
    1人寂しく年明けを迎えるのはいやだったので、
    この島、この宿を選んで本当によかったと思いました。

    さて、宿の人から聞いた話。
    この島には、四季はなくて、10月下旬か11月上旬にある日突然冬が来て、
    昨日まで海で泳ぎ、半袖で快適に過ごしていたのに、
    今日からはコートを着ないと過ごせない状態になるのだそうです。
    今年は異常気象で、雨が多いけど、
    いつもの冬は、もっと寒くても天気は悪くないのだとか。
    夏も、3月に同じようにやってくるそうです。

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    ショック!

    >島でいちばん美味しいレストランは、冬場は休みなのでした

    いつまでお休みなのか、おわかりでしょうか?
    いつも食べ物の話題ばかり、くらいついてすみません。
    3月もお休みでしたらプローチダ島に行くのはあきらめます。