謎でも何でもありません >美麗都や重慶は、そういう人たちがいっぱい住んでいるようで、一種異様な雰囲気で した。 >チムシャツイを歩いていると、香港人よりも、そういう人たちの方が多いような気が します。 この問題は、列強のアジア進出と大いに関係があります。 多いと言っても人口の1%にも 満たないと思います。 アヘン戦争で英国が清朝に勝利し、所謂不平等条約により 香港が割譲されました。国の中枢は英国人なのですが、直 接住民と接する部分には別の民族を使いました。とくに警 察機構は中国人でもなくアングロサクソンでもない民族、 これには先に統治していたインド系の人たちが動員された のです。警察は紛れもなく権力の一部、住民を抑えつける 側ですので、アングロサクソンに対する悪感情も回避でき、 しかも彼らは英語を解す。今でも、警備員にはインド系の かたが多いのもこれが理由でしょう。また、もともと経済 活動にも長けていて、とりわけ金融に強いインド社会は、 貿易で生計を立てている香港に活躍の場が与えられたので す。他には、革命を逃れ本土から移住してきた世代もいる はずです。 今日でも彼らは金融業や服飾業を中心に活躍しているはず です。さらに今のIT社会を支えているのはインド系エリー トですので、高給で雇われているはずです。確かに返還後 の彼らの立場は微妙になっているはずですが、決して遊ん でいる訳ではないと思います。確かに「偽物時計」とかの 販売に拘わっている人も居ますが、それは一部でしょう。 英語ができる彼らはまだ仕事の機会に恵まれていますが、 大陸から来て英語が全くできない、技能のない人たちのほ うが「遊んでいる」か底辺で生きているはずです。 重慶大廈は彼らの生活の場です。香港とインドその他の国 を行き来しているかたも使っているはずです。美味しいイ ンド料理の店も多く、かなりディープな世界です。