友人と二人でホーチミンを旅行中、日本語の流暢なマレーシア人(自称)の兄弟に話しかけられました。今度弟が日本へ出張で行くとの事で、いろいろと話を聞きたいのでベトナム在住の叔父の家でランチを一緒にしないかと誘われました。とても感じのいい兄弟だったし、母親が日本へ行くのをとても心配しているので日本人を紹介したいと言われ、少しの時間ならとお宅におじゃましました。母親は病院に検査に出かけたとの事で不在でした…行ってしまったらあとは兄妹とカジノのディーラーであると言う叔父さんのペースに乗せられるまま、カジノゲームをすることとなりました。確実にゲームに勝てるコツを伝授された後、お金持ちの叔父さんの顧客と言う男が現れ、叔父さんから200ドルを渡され、断るタイミングもないままゲームはスタートしてしまいました。それまでは少額での勝負だったのに、ラストゲームとなったらその男が500万以上の大金を賭けてきました。しかし、私たちのカードは勝つか引き分けかの強いカードだったので、負けることはありません。すると、その男は自分は勝つ自信があるからと、私たちが本当に賭け金を支払えるのかと疑い、現金を実際に見せてくれと言ってきました。叔父さんは困り、自分が2/3を用意するので残りの130万を何とか銀行などで引き落とせないかと…兄弟の母親の手術代が必要だから助けてほしいと。時間もないのでと半ば強引にタクシーでATMへ連れて行かれました。途中でとても怖くなり、ゲームの勝ち金は要らないからもうホテルに戻りたいと伝えました。すると兄弟はお金は叔父が用意出来たらしいのでとにかく家に急いで戻ろうと言ってきました。しかし私たちは預けた現金(とりあえずあるだけのお金を見せてほしいと言われ、そのお金はディーラーの金庫に預けられた…)約17,000円は諦めて急いで彼らとは別のタクシーに乗って逃げました。その前に彼らに預けたお金はホテルのフロントに渡してくれと住所などを渡し、保障として姉の婚約指輪?を預かりましたが(身分証を見せてほしいと言ったが今は持っていないと言われ…)もちろんお金は戻っては来ませんでした。あのまま大金を持って家に戻っていたらどうなっていたのだとうと考えるとゾッとします。ホーチミンでの出来事ですのでこれ以上の被害者が出ないようにと思い、今回投稿させて頂きました。ちなみに私たち自身、なぜこんなにも簡単に彼らを信じてしまったのかと冷静に考えると疑問ですが、詐欺師とは言葉巧みに人の感情を操るのだと実感させられました。