先のスレッドの議論では、「エズからコルシカは見えない」という 結論になりました。 これは、「コルシカを見た」という目撃証言と矛盾するので 再度、別のモデルで計算し直しました。 【前回のモデル】 地球は球体である。 【今回のモデル】 地球は、扁平な「回転楕円体」である。 つづく。
二見浦から富士山が見える 検索してみると、多くの実写がでてきます。 例 http://fyamap.folomy.jp/fujiienbo2009-07.htm 実写、およびカシミールによる画像からみて、 富士山の中腹にある約2600mの宝永山も 見えています。 コルシカも、適当な検索キーワード(フランス語!) で検索すれば、実写が見つかるかも知れませんね。
検索キーワード: La Corse vue du continent フランス語のサイトを調べてみました。ざくざくヒット。 論文です。「本土からコルシカは本当に見えるか?」 http://www.carenero.info/catherine/images/vuecorse/vuecorse.pdf 計算では見えないはず ⇒ 大気による屈折、と結論づけている http://balearessolo2009.blogspot.com/2009/01/lhorizon-thorique.html 美しい写真あり http://emmanuel.varoquaux.free.fr/corse.php http://www.alpix.com/nice/htmlfr/pictcors.htm http://www.nice-image.com/corse/corse-vue-du-continent.php
再挑戦! GGA02757さん、こんばんは 計算に再挑戦とのことですが、相変わらずレスがつきませんね。 私はちょうど紅葉狩りに栃木方面に行っていまして、紅葉前線が1000mくらいまで降りてきていました。 昨日は夕方からの雨で、皆さんさっさとお帰りでした。 回転楕円体による計算はすでにしてありますが、高々200m程度しかかわりません。 気差については、気にはなっていたのですが、測量の専門知識がないので、計算をしていませんでした。 ご提示の資料で計算をしてみたところ、これも500m程度しか変化しませんでした。 不思議なのは、カシミール3Dの設定で計算上見えることです。 私も何時とは言えませんが、カシミール3Dで再現をトライしてみます。 あと、特殊な気象条件で見えるかということです。(蜃気楼のようなもの) これらの計算を正確にするには、微分方程式を特殊な条件設定で解かねばならず、暇を見つけてやってみます。 まず、気象条件の配列を作成して境界条件問題として漸化式をエクセルでといてみます。 とりあえず、屈折率と気圧の関係を調べてみなければなりません。 結果が出ましたら報告します。 ではまた。
「相変わらずレスがつきませんね」 ほんとうに。 >境界条件問題として漸化式をエクセルで解く 若者たちよ! こんな楽しい計算をおじさんたちに任せて しまうなんて、あまりにももったいない! 挑戦、挑戦! かくいう私ですが、境界条件問題とか微分方程式とか いった分野は、現役時代も得意分野ではなかったわけで・・・ 目下、M市に仮設置したライブカメラに限って、ガラスの内面が 曇るのですが、その「傾向と対策」に忙殺されています。 なので、難しい計算はおねがいしま~す。 さて http://www.shinshu-a.com/cgi_image/sdbbs/702.jpg の画像において、旭川の手前に階段状の円弧が見えます。 これは、仮想サント山からの距離が250キロを意味するもの です。 これからみて、暑寒別岳の沖は、仮想サント山から220ないし 230キロ隔たっているようです。問題は、単純計算よりはるかに 遠くまで見えてしまう理由ですね。 私は、計算ではなくて、検索でもうちょっと当たってみますね。
「特殊な気象条件で見えるかということです」 これは、確実にあり得ることです。(後述) しかし、カシミール3Dは、そのような偶発的な現象は考慮していな いわけであり・・・ さて、ライブカメラを置かせてもらっている大家さんはヨットマンです。 なので、彼は、海から陸地が見えるかどうかは切実な問題であり、 その彼が「ここからコルシカは見えない!」と断言するのです。 それを聞いたご婦人が、「私は見たのに!!」 と、証言を信じて もらえず、悲しんでいるのです。 その大家さんが、蜃気楼でコルシカのカルビあたりの海岸が驚くほど くっきり見えた、と力説するのです。単に、鉛直方向に持ち上がっただ けではなく、「ヤシの木や人影まで見えた」と強調します。 これが空気レンズの効果だとするなら、そのレンズは、水平方向に軸を 有する円筒型レンズ(普通の蜃気楼)ではなく、球面的なレンズでなけれ ばなりません。海面上に空気で球面レンズが出来ることを否定はしません が、極端に低確率でしょう。 大家さん、早く2台目のカメラを設置してくれないかなあ。 コルシカに向けて。
回転楕円体だけでは説明がつかない? いま、地図のプロからメールが届きました。 単純な幾何学計算より遠くまで見える理由は、回転楕円体であること よりむしろ「気差」というものの効果が大きい、という内容です。 下層・上層での大気密度の差は、屈折率にとってかなりの効果になる 、というものです。 なるほど、上空の空気は薄い。つまり、光は海面に沿って曲がって 届く、というわけです。 上記カシミールの計算は、この気差が反映されています。
球差と気差 あわてて調べました。これは、測量学の分野ですね。 参考資料 (わかりやすいです) http://uyokyokusetsu.way-nifty.com/blog/2008/03/post_180d.html 地球が扁平であることと、上空へ行くと大気が薄くなることによる 見え方の変化です。(予想外に遠くまで見えてしまう) どうでもいいような議論のように思われる方が多いのでは、 と心配します。しかし、エズの駅からコルシカが見えるかどうか、 というきわめて現実的な問題の解明への挑戦だと言うことで お許しを。
カシミール3Dによる計算 普通に計算することが出来ないので、カシミール3Dという 地形図ソフトを使います。 このソフトは、パソコン上で、ある山の頂上からの展望をCGで描き 出すことができます。地球のゆがみを加味した地形データをもと にして計算します。 コルシカ最高峰のサント山の頂上からエズが見えるかどうか、 データを入れてみれば、それで解決です。 ただ、上記ソフトのための地中海方面の地形データがないので、 サント山を、北緯42度22分の緯度線に沿って東に移動し、北海道 の渡島半島(東経140度)にもってきます。これを仮想サント山とします。 仮想サント山からどの範囲が見えるかを描画したのが下記画像です。 http://www.shinshu-a.com/cgi_image/sdbbs/702.jpg 仮想サント山は、画面左下、すみっこにある赤い丸です。 仮想サント山から見える範囲は、ピンク色の領域です。 本当は、エズの方角に相当する仮想サント山の北北西の方向を 見たいところですが、日本海の沖合であり、地図データがそろって いません。(描画不可) 海で、一番遠い地点はどこか、と探すと、留萌地方、暑寒別岳 の沖合が見つかります。細いピンクのセクターが海上で突然 消えているのが見えなくなる場所です。 その場所付近の経緯度を調べるとこうなります。(A点と呼ぶ) 北緯43度50分、 東経142度45分 A点を、東経140度の経度線に対して折り返した日本海沖合の 下記地点も同様に見えるはずです。(B点と呼ぶ) 北緯43度50分、 東経137度05分 つぎに、舞台を北海道から地中海に戻します。
結論は 「見える」 舞台を北海道から地中海に、緯度線に沿って平行移動します。 (地中海の地形データがないため、同緯度の北海道で計算した。 それを、現地に焼き直すのが目的) 仮想サント山(渡島半島) ⇒ サント山(コルシカ) 北緯42度22分 東経140度00分 ⇒ 東経08度56分 A点 ⇒ 新A点 北緯43度50分、 東経142度45分 ⇒ 東経 08度56分 (暑寒別岳沖 ⇒ イタリア内陸) B点 ⇒ 新B点 北緯43度50分、 東経137度05分 ⇒ 東経6度11分 (日本海沖 ⇒ フランス内陸) サント山からは、新A点、新B点が見えることになります。 また、エズ駅が新A点および新B点よりコルシカに近いこと は明白です。 エズ駅の経緯度 北緯 43度43分 東経 07度21分 これより、エズ駅からは、サント山(コルシカ最高峰)の頂上が 多少の余裕を持って見える、という結論になります。 海抜400mのエズの村からは、コルシカが島として認知でき る程度に見えるかも知れません。 いかがでしょうか。どこかに誤認がありますかね。