レポート

海外へケータイを持っていく人への注意点

公開日 : 2009年05月16日
最終更新 :

ケータイを海外へ持っていくと便利です。

たとえ電話機能を使用しなくても、時計として利用したり、目覚ましとして利用できたり、カメラとして利用できる。

しかし、海外で電波のないところに長くいると、もしくは海外での通話機能がない機種で長く海外に滞在していると、思いもよらぬ「障害」がカメラ機能に出ることがこのたびの旅行でわかりました。

自分は、新しい機種にするとき、わざと「海外で通話・通信機能がないケータイ」機種を選びました。海外にいるときに、仕事関連の連絡がきたりメールが頻繁にくるのは煩わしいと思ったからです。

以前は「海外で通話・通信ができる」機種だったのですが、メール受信するだけでも通信料がかかり(短いメール受信だけだったら別ですが)、10回くらいのやりとりだけで5000円くらい請求がきたので、もう「海外で通話・通信ができる」機種はやめよう、と思ったのも理由でした。

今回、「海外で通話・通信ができない」新しい機種を持っていって、旅行を始めてから1ヶ月くらい経ってから、コルカタである日いきなりカメラが使えなくなりました。

カメラボタンを押すと「ネットワーク自動調整を行なうために設定情報をダウンロードしますか?」というメッセージ画面がでてきてしまって、カメラが機動しない。「はい」を押しても当然海外では電波が拾えない機種なので設定情報がダウンロードできない。「いいえ」を押してもう1度カメラボタンを押すと再び同じメッセージ画面が出てくる。

通信機能とカメラ機能というのは、本質的に別のものであるはずです。しかし、どういう理由か知らないが、通信ができない状況に長くいるとカメラ機能にさえも制限がかかる。このため、コルカタやそれ以降の旅程では、カメラ撮影ができない状況になりました。(ほかに持っていったコンパクトカメラでわずかに撮影しただけ。)

帰国後、設定情報をダウンロードするとカメラは普通に使えるようになりました。電話会社に問い合わせて自分が海外で経験したことを伝えると、最初応対に出た女性は「機体の故障では? お近くのショップへ点検にお持ちください」とトンチンカンなことを言い、もっと技術面に詳しい人に代わってもらうと、「交信状態が一定期間ないケータイは、自動的にカメラ機能も制限されるようになる」との説明。

こんな情報は、一切事前に利用者に公表されていません。さらに、「どのくらいの期間交信状態がないとそうなるの?」と聞くと「公表していません」との答え。

USIMカードの悪用などを防ぐセキュリティ対策の一環なのでしょう。ただ、料金もかからないカメラ利用になぜ制限がかかるのか理解できませんし、こういうのはパスワードを入れれば解除できるシステムにするなど改善はいくらでもできるはずです。しかし現状としてはこういう状況ですので、海外にケータイをもっていってカメラ利用を考えている人で、電波の入らない地域に長くいる人や、海外での通話・通信機能のついていないケータイを持っていく人は要注意です。

ちなみに自分のケータイはsoftbankでした。結論からいうと「電波の入らない地域に長くいたり、海外での通話通信機能がないケータイをもって行って長くいると、カメラ利用ができなくなる」ということです。

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3件のコメント

  • Re: 海外へケータイを持っていく人への注意点

    日本の携帯電話は、後々、通信費で儲けることを前提に電話機自体は格安で販売する形式でした。携帯電話会社としては電話機ではなく、デジカメやミュージックプレイヤーとして使うことを目的に購入後すぐに解約されたりすると丸損になるので対策として一定期間通信しないと他の機能も使えないようにするようにしています。

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    納得しました。

    たしかに、もっともな理由ですね。

    となると、マニュアルに、目立つように書いておいて
    くれないと困りますね。

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  • ミュージックも

    カメラも使えなくなることがあるんですね。
    私の場合は、ダウンロードしてあった音楽が聴けなくなりました。

    ケータイはAUでメーカーは日立。
    グローバルパスポート(海外でも使える国がある機種)ではありませんが、SIMカード(情報の入ったチップ)を外せるタイプで、NOKIAのケータイに移して現地で使い、日本のケータイでは音楽を聴こうと思っていましたが、何日目かで聞けなくなりました。

    著作権の関係もあって、時々チェックしているからだろうと勝手に思っていましたが、そうでもないのかな。
    貴重なリポートに感謝いたします。

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    09/05/17 13:50

    ミュージックもそうなんですね

    ミュージックもそうなんですね。

    ケータイ会社側の

    「通信・通話しないなら、カメラもミュージックも使わせない」

    という意図を感じます。

    でもこの部分での機能の充実を理由として
    高い金を払って充実した機種を選んでいる人も多いのですから
    それにこういった機能に対して我々は代金を払っているはずですから
    ケータイ会社側の意図、なんとも解せませんね・・・。

    少なくとも「しばらく通信・通話してないと自動的にこうなります」
    という注意喚起をしてほしいですよね。

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  • 大変貴重な情報、ありがとうございます。

    理路整然とお書きですが、きっと文章作成にも時間を費やされ
    たのでは、と思います。

    携帯のように、ハイテク機器の細部仕様は、「設計のお兄ちゃん」
    に任せられており、「品保」や「CS]といった組織のチェック機能が
    よくはたらかないことも原因にあると思います。(オンラインヘルプが
    使いにくいのもこのタグイだと理解しております)


    私の事例をご紹介します。

    日立のプラズマTVに、HDMI端子経由で、デジタルの音声・画像
    を入力すると、外部モニター出力から音声信号が出なくなるの
    です。「まさか」です。

    花火をハイビジョンカメラで撮影しても、爆音はTVのへぼっちい
    スピーカーで聞くしかないのです。サポートに電話したら、そうい
    う仕様になっているのだそうです。

    PS
    >最初応対に出た女性は「機体の故障では? 
    普通はこれです。「こちらはしっかりシッポをつかんでいるんだぞ!」
    ということをコールセンターの派遣の女性に効率よく分からせること。
    これって、クレームする側も、かなりの「力量」を要します。

    最後に、もう一度、「有用な情報、ありがとうございました。」

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    09/05/17 13:41

    利用者側にたった「想像力」

    レスありがとうございます。

    ケータイのカメラを旅先で使うカメラとして利用している人は
    少数派かもしれませんが存在します。

    そういう人たちが
    自分と同じ落とし穴にはまらないようにと思って
    今回あえて事例を記してみました。

    技術が日々進化していますが
    次は500万画素、次は800万画素・・・
    と、どんどんメーカー側も販売促進に躍起です。
    しかし、そういうなかで見落とされているもうひとつの技術というものが
    あるように思います。

    それはやはり利用者が
    いろいろな状況のなかで利用するケースを想定した上での技術というもので
    それが徹底されて始めてその技術が生きたものになってくるかと感じます。

    プラズマTVにしても同様かと思います。

    せっかくハイビジョンで撮った映像の音声が
    モニター出力できない。

    これも販売促進する上での「技術の向上」と
    実際に利用する上での「技術の向上」とが
    離反している上での一例かと考えます。

    メーカー側は、激しい販売競争にかまけるばかり
    販売促進する上での「技術の向上」にばかり執心してしまっていて
    その技術をあらゆるケースで活かすための、利用者側にたった「想像力」を
    置き去りにしてしまっているように感じますね。

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