先日の昼下がり、シャンゼリゼのLe Deauville(ル ドーヴィル)というカフェに入ったところ、ウエイターの手口が詐欺的でした。クレープを注文するとすかさず、まるで付いているかのようにグリーンサラダかフレンチフライかと聞いてきて、フレンチフライと言わされてしまいました。さらに値段表の普通のボルドーのグラスワインを指しながら頼むと、彼は頷きながら、今日はボルドーのサンテミリオンがハウスワイン(vin de maison)だと言い、普通のボルドーが今日はサンテミリオンなんだ、と錯覚を起こさせ、3倍も高いワインを注文させました。私は、2年間仕事で欧州におりましたので、フランス語も英語も不自由しないのですが、見事に口車の乗せられてしまいました。更に勘定のときに紙幣を渡すと、彼は伝票を指しながら「サービス料込みと書いてあるけれどこれは店に入るので自分には入らないのだから、釣り銭をもらうよ」、といいながら立ち去ろうとするので、さすがに強く言って釣り銭は回収しましたが、ちょっとしたおやつを食べるつもりが随分高くつきました。まわりの西洋人の客には素直に釣り銭を返していたので、意図的に日本人を狙っていたのだと思われます。フランスの名誉のために言うとほとんどのカフェやレストランは正直で、こんな露骨なやり方は稀であると思われます。私自身は長期滞在時を含め今までこんな経験はありませんでした。旅行される方はどうぞご注意ください。同様のご経験のおありの方はご教示ください。