半月ほど前のこと。ベルリンから近郊都市デッサウを経て、素晴らしい庭園のある町ヴェルリッツへ一日旅をしました。その帰路の事件です。最近のDBのダイヤの乱れには慣れていたつもりですが、自分のミスも含めて、めずらしい体験をしました。
デッサウからベルリンへ戻る便が「約45分遅れる」という表示がホームの掲示板に出て、カフェで35分ほど過ごし、戻ると状況に変化なし。そこでトイレに行ったのが大間違いでした。5分後に再び戻ると、電車は既に来て、そして出て行くところでした。これはわたしのミス。
土曜日のため次のベルリン直行便は23時過ぎまでありません。そこで掲示+トーマス・クックで調べると、数分後に出るマグデブルク行き経由で戻れることがわかり、それに乗りました。
ところが、その電車が出発後30分で、架線事故でストップ。短い説明アナウンスがあり、車掌がやってきて当方の向かい先を尋ねただけで、詳しい追加説明はゼロ。近くのドイツ人男性に尋ね、事情を確認しました。とりあえず次の駅まで動いたらそこでまた延々ストップ。周囲のドイツ人乗客たちも忍の一字です。やがて代替輸送の車内表示が出て、バスがマグデブルクまで行くことになりました。総勢30人くらいしかいなかったのです。そのバスの車内で、私がものを尋ねた男性がイニシアチヴを発揮して、最終目的地までタクシーを出させる要求をみんなでしようと言いだし、マグデのDBの旅行カウンターに全員で行って、交渉はその彼が取りまとめてしまいました。結局、他の二人の乗客と私と家内で、マグデからベルリン方面へのタクシーに乗り、アウトバーンを2時間、ベルリン着は午前2時。自己負担はゼロです。
長く現地に住んでいる方が教えてくれたのですが、ドイツではしばらく前に事故の際の代替輸送を義務づける法律ができたのだそうですね。それにしても、あのときの雰囲気ではオーガナイズしてくれた乗客がいなければ、DBが率先してタクシーまで手配する気配は皆無でした。
交通機関のトラブル時は、わからなければ周りのドイツ人に質問しまくり、助け合う(られる専門ですが)のも大事だと思いました。