「イヤリングは、女の子にとってすごく重要なんだ。」(ミャンマー・バガン) 1年前の旅のレポートにも書きましたが、バガンのとあるパゴダに、ずっと通っています。 ここに、絵を売っている男がいますが、現在、その娘の大学の学費を支援しています。年間400ドルです。 このパゴダには、管理をしている母娘がいました。(娘は17歳) 父親は、早くに亡くなったようです。 生活は苦しいようです。 いつも同じ服を着ており、家はぼろぼろでした。 ある時、絵を売っている男に頼まれました。 「イヤリングは、女の子にとってすごく重要なんだ。彼女(17歳の子)は貧しくてイヤリングを買えない。 買ってあげて欲しいんだ。」 ミャンマー人にとって、イヤリングをしていない女の子は、全くダメなようです。 ちなみに男は履物らしいです。 「そうか。」 母娘の様子は、ずっと見てきました。 「買ってあげようか。」 イヤリングの値段は、30から40ドルくらいだそうです。 それくらいなら、買えます。 2日後、絵を売ってる男と17歳の女の子と私の3人でイヤリングを買いに行きました。 市場で彼女が選んだのは、70ドルの物でした。 「予算オーバーや。」 「もう少し安いのにして!」と、言い掛けましたが、彼女の嬉しそうな顔を見てると、 「まぁ、いいか。」という、気持ちになりました。 「女の子やもんなぁ。おしゃれは大事や。」 それから1年後に、このパゴダを訪れました。 その時、絵を売っている男から、こんな話を聞かされました。 「彼女は、イヤリングを売ってしまったんだよ。」 「はぁ~っ!?」 生活が苦しい為に、売ってしまったようです。 話をを聞いたときは、ムッとしました。 でも、考えてみると仕方がないのかもなぁ、と。 飯が食えなければ、誰でもそうするだろうと。 彼女には、イヤリングの事は聞きませんでした。 現在、彼女は結婚をして土産物を売って暮らしています。 相変わらず、生活は苦しい様です。