地球の歩きかた アトランタ編について(雑感)

★「キング牧師 国立歴史地区」雑感
キング牧師の功績はノーベル平和賞の受賞により、世界中に知られることとなりました。
しかし、キング牧師の活動拠点でもあった同地区と住民に対する「悪質な行為」は牧師の死後も後を絶たなかった。 そのため政府も「国立歴史地区」に指定し保護することで 辛くも体面を取り繕った・・・こういう経過がある地域です
私は同地区の訪問中・最寄の駅の往復を含め、多くの人を見ました。しかし白人を見た記憶がないのです(マーガレットミッチェルハウスはその逆)
「ああ そうなんだ・・」とか気持ちが大きく動きました。 
訪問すると実に色々なことを感じるのですね。
本から得た「知識」 自分の足で歩いた「体験」 この2つは「車軸の両輪」のような物です。旅の味わいを深くするには双方のバランスも必要だな・・と思いました。

★アトランタ空港のラウンジで
観光を終えた日本のお姉ちゃん達が「アトランタって ムッチャ 怖い~」と話していました。
A 地下鉄など、黒人・ヒスパニック系の方が多かった。
B 白人の方に声を掛けると 反応が冷たい(無視される)・・・が理由のようです。
お姉ちゃんの素直な感想を、私は「なるほど・・」と聞いていました。

私は、インディヘナやメスティーソと呼ばれる混血の人の多い中南米の訪問が多いので、Aについては 「私も南米デビューの時には、同じこと感じたなあ」と苦笑。
Bについては「こんなものでしょ~ 東洋人だもん」とか思っていたのですが。
単一民族国家?から来ると 結構インパクトが強いみたいですね。

★スペイン語が通じる?
街中で、英語で話しても、私の発音が悪いのか なかなか伝わらない(ポリポリ)
人混みで「オーラー」と西語で話しかけると、ヒスパニック系の方から良い感じの反応がある!  
半分開き直って西語で情報収集をしていました。

★地球の歩きかた アトランタ編について(雑感&お願い)
観光の為に「地球の歩き方」を購入する方にも、アトランタの歴史・黒人参政権運動の経緯の記述は一読して欲しい・・とか思いました。
簡にして要を得た文章なので「歴史・政治は苦手~」という方でも頭痛の一歩手前でおさまるでしょう(多分)
私が、著者のセンスの良さと、真摯さを感じたのは
「差別・偏見についての解説とその記述について」です  (南米担当者へ 爪のアカを!)

「キング牧師 国立歴史地区」周辺の治安について
キングメモリアル駅から同地区まで、「再開発されて、安全でクリーン」という地元の方の情報を得ました。 再調査とそれに基づいた記述をお願いします!!

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1件のコメント

  • Re: 地球の歩きかた アトランタ編について(雑感)/拝読しました。

    のりーたさん、興味深いご報告、ありがとうございます。
    寄ってみられてよかったですね!

    キング牧師の暗殺に関連しては、昔、ドキュメンタリー番組を見たことがあり、州?市?当局の冷淡さ、よくまああそこまであからさまにというほどの差別に、ショックを受けたものでした。
    いまだにそれが続いているなんて、なお一層のショックです!

    マーガレット・ミッチェルに関しては、『風と共に去りぬ』の中で、黒人がステレオタイプに侮蔑的に表現されている、というのは、読んだときから既に後書きなどに書かれていましたね。
    彼女の場合、差別とい意識さえなく、単に、彼女が所属している社会の標準的な感覚で叙述したに過ぎないのでしょう。
    差別を糾弾する北部一般への反発もあったとかも聞きます。(北部には北部の身勝手があったのは疑えないところですものね、リンカーンの演説だけの美談ではないでしょうから。)

    しかし、その当時は、小説の勢いというか、面白さに圧倒されて、そんなものかな、という程度にしか感じていなかった気もします。
    最近読んだ本で、映画化に際して、出演した黒人俳優のなかに葛藤が生じたなど、いまだに尾をひくものがあることを知り、ちょっと反省。

    1960年代まで公然と法的差別が続いていたのは驚きですよね。

    この公民権運動のときの騒動についてはスタインベックの『チャーリーとの旅』に触れられています。
    チャーリーというのは、(確かフランス生まれのために英語がちょっと苦手な)プードルで、彼を連れて、スタインベックが“アメリカ発見”の旅に出る話。
    公民権運動の場面になるといささかシリアスになりますが、全体にとても素敵な本なので、お薦めです。


    ~【地球の歩き方】にも、適切に解説が載っているのですか。
    それはいいですね。


    ~私は、まだ、片肺飛行、本で読むのみ......行ってみられたらいいのですけれどね!
    南米に行く、なんてことがあれば、こうした訪問も可能だということがわかりましたので、チャンスが来たときには逃さないよう頑張ります!


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    法的差別はたぶん現在も残っているんでしょう

    公民権運動で法的に人種差別をすることがなくなったかと言えば、最近でもときどき「変な法律」みたいなレポートだかテレビやウェブのネタでお目にかかるように感じています。
    確かに連邦、州や大都市では法的な公平、公正さを糾すことで差別がなくなっているはずですが、小都市や地域での法令をみていけば、廃止されずに残っていたり、「住民の安心感」の担保として維持されているものはあるように思います。
    あるいは人種を基準にしていなくても、結果的に差別層が対象となるような法令も存在すると考えます。

    ジョージアなどは、いまだに南軍の旗を掲げる土地柄です。
    北軍側ももちろん人種差別撤廃という美名のためだけに戦ったわけではなく黒人労働者をうまく確保して使うことが目的にあったというような説も聞いています。
    アメリカに限らず、日本人旅行者は白人(米欧先進国)側の視点に立って物事を見たり聞いたり(見させられたり、聞かされたり)することがほとんどでした。
    ミッチェル女史のようにそういうことに疑いもなく過ごすことは、現代ではイノセントというだけでは済まされなくなっていると感じます。