最新の地球の歩き方ラオス編、自分には必要ないが、日本人旅行者にはこのガイドを手に旅行される方も多いのでレビューを投稿させてもらいます。あくまで私的な感想です。
相変わらず情報量が薄いのが本を開いての率直な印象。相変わらずと書いたけれど、以前はもっと内容があった。
特集ではビエンチャンのタートルアン祭りを取り上げている。写真がメインでアクセス方法や時間などはあいまい。
コラム的な特集記事。不発弾と暮らす人びと、ラオス内戦時代の洞窟。
これらの戦乱に関係する記事は必要な人には必要なのかもしれないが、観光ガイド本の内容には不向きに思う。
時代は移り変わっている。そこには戦争の跡みたいなものしか、見るものがないのだろうか。
ラオス革命に取り残されたアメリカに利用されたモン族の人たちが政府軍とベトナム軍によって包囲迫害されているという竹内氏の記事も相変わらず。
内戦の終結後も和解できないでいる人たちとは別に、多くのモン族の人たちが村落に定着して生活している現状がある。旅行者が誤解するような文章と思う。
宿情報などは変化が早くて難しい面があるのは承知している。
ラオスは高級ホテルを利用するようなツアー客は少なく、バックパッカーのような若い人が多い。カタログ的でもいいからゲストハウスのような安宿情報を充実させたら利用価値が上がると思う。
ルアンパバーンで以前利用した常宿、今の宿は市内の地図にすら見えない。
今年6月コンロー洞窟で泊まった宿はすでに経営が変わって名前も違っている。このガイド本ではそのまま。
この地域の隠れ里のような優しい人々の暮らしと湿地の緑の美しい景観。良かった時代は過ぎてしまったように思った。
インターネットでリアルタイムの情報が取れる時代に、出版物は後れを取らざるを得ない。
今の時代、どんな内容を読者に伝えるのが大切なのか、編集者の力量が問われるところだ。