レポート

ドイツのお酒と食事その4・・・・ケルン

公開日 : 2015年02月24日
最終更新 :

 ヴィースバーデン6時台の電車で出発して、マインツで乗り換え、一路ケルンへ。乗って気付いたのだけど、昨日乗った列車IC2310と同じ列車である。なのに今日は予約で一杯。たまたま今日は予約していたので、先に座っていた女の子を押しのけて(?)、座る。(列車については後述)今日の指定席はライン川側なので、退屈な川でも見ているしかない。弾丸の場合、毎日、六時、七時台の電車に乗らざるを得ず、朝食をゆっくり食べられないのが難点。ケルンには9時過ぎに着くが、ケルン・ボン空港からのベルリン行が12:25発なので、今回は初めての空港、航空会社のため、一時間前には空港には着いておきたかった。となると、ケルン発が11時。食事時間は一時間半くらいか・・・・

 ケルンに着いたら、かの「全自動コインロッカー」(後述)に預けるのに若干手間取り、9時20分くらいに駅を出たろうか。目指すはどんなガイドにも出ているレストラン「Frueh am Dom」である。大聖堂の正面を横切り、Hohe Str.を少し歩くと、am Hofというそれを横切る通りがあり、左に曲がってすぐ・・・かなり古めかしい、入りにくそうなたたずまいである。

 重いドアを開けると・・・中も重厚な感じである。そこそこ広いが人はほとんどいない。一人と言うと、すぐに席に案内され、メニューを渡された。私がここにした最大の理由は、ガイドを見る限り九時に開いているお店はここだけだったからである。メニューもドイツ語の下に簡単に英語の説明が書いてるパターンで、これが一番望ましい。ドイツ語の「食事名」(?)が英語で対照できるし、外人もドイツ人も同じメニューなので、外人向けメニューに誘導されることもない。

 ところがよく見ると、まだ朝食メニューで、卵が2つか3つかとか、イモがついてるかどうかとか、ベーコンを付けるかだの、これよりは日本の牛丼屋の朝メニューの方が絶対バリエーションがあるような、しょぼいメニューばかりである。といっても、夜に来れない弾丸は進むのみ、仕方ない。食事はいいから、それよりもケルシュビールである。・・・お店と同名の「フリュ」を頼んだ。ところがここで衝撃が走った。

 何とビールは10時から、という。用意はできているじゃないの、じゃあ、ワインはどうか?と聞くと、アルコールは10時からだ、という。アルコールフリーの「フリュ」(何でこんなものがあるのか知らないが)があるので、それはどうか?と食い下がったが、それも10時まではだめ、とのこと。何のためにケルンに来たのか・・・と目の前が真っ暗になったが、よく考えると10時まであと15分。ウエイターも私の落胆ぶりが分かったらしく、あと少しだ、と時計を指してくれる。とりあえず、コーヒーとバンとチーズのセットという陳腐なオーダーになった。

 57分くらいに確認にきてくれて、59分くらいには一杯目を持ってきてくれた。200CCの小さなグラスで飲むケルシュビールは・・・おいしいのだけど、やはりビールはジョッキか大グラスで飲むものだと思う人が多いのではないか・・・時間的に中途半端になり、結局、3杯、600CC飲んでお勘定。13.1ユーロ。ウエイターのおじさんに心配させたこともあり、15ユーロ払って出た。

 ミュンヘンのホフブロイハウスでもそうだったのだが、朝食メニューというのは、ビールを延々と飲むようには作られてないので、やはり昼以降のメインディッシュの出る時間に行くべきと反省。また、このお店(他は知らないが)のビールは10時からしか出ないことは、要注意である。・・・帰りの大聖堂前は、中国人のカメラマンでいっぱいであった。

 11時頃の電車でケルン・ボン空港に行き(飛行機も後述)検査を終えたところに売店があった。何とこの「フリュ」の瓶ビール、缶ビールを発見。何だ、そんなものなのか・・とちょっとがっかり。ついでにワインを見ていると、もっとびっくりでモンラッシェが置いてある。セラーでなくぼんぼんぼんと店頭に置かれたモンラッシェは初めて見た。値段もそこそこだし、ドイツワインがどうだこうだを捨て去って(?)買っていこうかと思ったが、東京までの道中を考えて思いとどまった。もちろん、ミュンヘン空港にこんなセンスのもの(?)は置いてないことは自明だったのだけど・・・やっぱりなかった。ちょっぴり不思議なケルン・ボン空港である。

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4件のコメント

  • ケルシュビア!

    高島たいらさん、一連のドイツレポート、楽しみに拝見しています。
    それぞれに感想コメントを・・、なんて思いながら出遅れてしまっています。

    さて、今回のケルシュビアのフリュー・アム・ドムには私も昨年5月に行きました。

    ケルシュビアってなんであんな小さなグラスで出てくるの?
    高島さんも経験なさったと思いますが、これには理由があって、グラスが空になると注文しなくても、次々と新しいビールが運ばれてくるんだそうです。
    もう飲めない!と思ったらコースターで急いで蓋をして合図するんですってね。
    高島さんなど200mlのグラスなんてお猪口みたいなものでしょうね。

    ケルン・ボン空港からベルリンですか?
    次のレポートも楽しみにしています。
    高島さんの今回のドイツ旅、まさに弾丸旅行ですね。
    地図を頭に思い浮かべながら、え~~!と驚きましたもの。
    でもレポートを拝見していると、短いけれど、目的をもった充実した素晴らしい旅をなさっていると思います。

    ポチとミケさん、こんにちは。
    ドイツ料理、美味しいですよー。

    JORGEさんはきっとドイツで、もの凄くまずいレストランに遭遇なさったのでしょう。
    JORGEさん、ごめんなさい。

    私は旅の優先順位の上位に、その土地の名物料理と名物のお酒を、その土地のそれなりのレストランでいただくことも挙げられますので、少ないチャンスでまずいレストランに遭遇したら悲劇です。

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    Re:ケルシュビア!

    frau.goemon3さん、こんにちは。

    行かれたのは、夕食時間だったのでしょうか?私の時は、そこまで盛り上がらず(?)注文の都度持ってきてくれるパターンでした。おっしやるとおり、電車や飛行機は好きだったら何時間でも乗れますけど(!)、食事は最大でも一日三回程度なので、外せない、という強い意思を持たないと(?)いけない、とは思うのですが・・・・今回もリサーチ不足でした。フレンチとかイタリアンであれば、ある程度予想もできるのですが、ドイツ料理は日本で食べたことは・・・記憶にある限りはないですねえ。実は今回はストレートに(?)事前にドイツ料理の料理本を読んでみよう、と東京の本屋で行く前に探したんですが、ない、ですね。びっくりしました。・・・・・・

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  • モモモ、モンラッシェですか!?

    高島たいらさん、こんにちは

    実録ドイツ旅行記をとても楽しく拝見させて頂いておりましたら・・・・、なんと! あのモンラッシェ様が 空港の店頭にっ!?
    あの~ それは、DRC社の? それともルフレーヴでした? どちらにしても私にとっては高嶺の花です(T_T)

    ケルン・ボン空港、恐るべし。

    それでは旅行記の続きを、楽しみにお待ちしています~~~(^o^)丿

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    Re:モモモ、モンラッシェですか!?

    むうにゃんさん、こんにちは。

     冗談抜きでその時「モ、モ、モンラッシェだ・・・。」と日本語でつぶやいてしまいました。失敗だったのが、どこのモンラッシェか記録しなかったことで、DRCということはないですが(80~100ユーロくらいだったと思います。)エチケットくらい記録しておくべきでした。これも前日の混浴温泉並みに動揺(?)したのが原因です。

     ケルンにいたのはわずかですが、ここは他のドイツの街とは違うのかなあ。となんとなく思いました。

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  • こういったメニューをみていると

    http://www.frueh-am-dom.de/fileadmin/menus/Brauhauskeller_Speisekarten/Speisekarte_Brauhauskeller_141001.pdf

    ドイツ料理がまずいという人が、信じられない。


    たまたま今日は予約していたので、先に座っていた女の子を押しのけて(?)、座る

    って ちょっといやなオヤジといった感じですが。

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    Re:こういったメニューをみていると

    ポチとミケさん、こんにちは。

    メニューはネットに載ってるんですね。知りませんでした。というか、この「普通メニュー」は初めて見ました。確かにこのメニューはおいしそうですね。・・・・皆さんから言われるように、中途半端な「用意」で挑んだのが良くなかったです。弾丸でも事前に研究はいくらでもできますからね。

     鉄道のことは別に書こうと思いますが、2-2の席配置で三人連れの女の子が(予約は持ってない)横一列に座っていて、私の席はその四番目の空いている窓側の席でした。なので「すみません。」と言って窓側の席に入ろうとしたら、三人とも席を立って、どこかに行ってしまいました。・・・・結果的には「かなりいやなオヤジ」ですが、だってしょうがないもん、というところですか。・・・・

  • ケルシュって。

    クリーミーだと聞いたことがあるな~。現在私は禁酒の身なので(分からなければいいだけの話だが)だけどまろやかなんですってね。何杯でも忘れてしまうそうな。
    弾丸ですか。疲れを残さぬ様良い旅を

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    ケルシュは上面発酵だからです

    アルト、ヴァイツェンと同じ上面発酵。アイルランドギネスもこの分類。
    アルトは新しい仮面発酵に対して古いAltから由来しています。
    ラガー(後述)と比較するとフルーティー、クリーミーと評されます。

    その対極は下面発酵。
    いわゆるラガービール。日本でおなじみのビールはほとんどこれ。こちらは製法として新しい。
    ミュンヘンシュパーテンが下面発酵ビールの製法を確立したことは有名で、それに敬意を表しオクトーバーフェストはミュンヘン市長によるシュパーテンの開樽で幕を開けます。

    ケルシュは透き通った黄金色(いわゆるミュンヘナーヘルやピルスナーに似ている)なので、これを下面発酵のラガーだと勘違いしているドイツ人も少なくないと聞きます。
    一般に上面発酵は高温(18~25℃)、下面発酵は低温(6~15℃)で作られますが、ケルシュは下面発酵に近い低温にスライドさせることであたかも下面発酵ラガーのような透き通った色に仕上がるといわれています。

    ちなみに日本のエビスビールはスタイルとしてはドルトムンダーと呼ばれています。
    ドルトムントで作られたラガー(ピルス)を踏襲しているためです。
    一般にドイツではビールは北に行くほど色は透き通りホップの苦味が強くドライな傾向にあります。

    ビールも奥が深いですね。

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